WEDGE REPORT

2017年3月14日

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中西 享 (なかにし・とおる)

経済ジャーナリスト

1948年岡山県生まれ。72年共同通信社に入社。88年から91年までニューヨーク特派員、経済分野を取材し、編集委員を経て2010年に退社。現在は経済ジャーナリスト。著書は「ジャパンマネーの奔流―ニューヨーク・東京・ロンドンの24時間」(1987年、ダイヤモンド社)、「日本買い 外資は何を狙っているか」(2005年、PHP研究所)など。

「有料コンテンツで立場を逆転」 

 ニュースサイト間の競争がし烈になる中で、LINEとの提携に踏み切った「週刊文春」の新谷学編集長(52歳)にその狙いについてインタビューした。

Q 「週刊文春」がネット(LINE)にスクープ記事を提供する理由は

A 新谷編集長 昨年はスクープが多く出たので「週刊文春」は前年比較で10%伸びたが、私が編集長になった12年からみると、徐々に減ってきている。これまで予告記事はヤフーなどの無料サイトに提供してきたが、「文春」ブランドに注目が集まる中、新たな読者を増やしたいので、有料でスクープ記事を全文提供することにした。新規読者の開拓にはデジタルが最も有効だと考えた。

Q LINEと提携した理由は

A 提携先をどこにするかヤフーとLINEの両社と協議した。最終的にはLINEの方が「熱意」が感じられ、決断が速かった。20歳代から40歳代の女性が多いLINEの読者層はマーケットとしても魅力的だった。

Q 有料で提供する狙いは

A 無料のニュースコンテンツからは良質な記事は生まれない。いままでは、ヤフーなどプラットフォーマーがコンテンツを提供する側よりも力関係が上だったが、良いコンテンツを作れば向こうから「お金を払ってもいいから掲載させてほしい」と言って来るはず。これからは良質なコンテンツを武器にプラットフォーマーとの関係を正常化させたい。そうすれば取材費、人件費をかけたクオリティの高いコンテンツを提供し続けることができる。

Q  LINEで見る料金を1回240円にした根拠は

A 雑誌の価格が400円で、ネットの場合は印刷代や紙代が掛からないこと、特集しか読めないことなどを考えて決めた。コンテンツビジネスにおいては適正な価格設定が重要だ。

Q 文春は自社のサイト「文春オンライン」を立ち上げたそうだが

A 1月25日に開設した。当初は「月刊文藝春秋」「週刊文春」などのコンテンツの一部を無料で掲載するが、近い将来は課金ができるサイトを目指すべきだ。

【訂正】

BuzzFeed Japanに関する記事および、古田大輔・創刊編集長へのインタビューにつきまして、多数の間違いがありましたので、当該カ所につきまして、削除させていただきます。

  
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