家電口論

2017年3月17日

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多賀一晃 (たが・かずあき)

生活家電.com主宰

スマート家電グランプリ審査員。主催する『生活家電.com』を通じ、家電の新製品情報、使いこなし情報他を発信中。過去、某メーカーでAVメディアの商品企画を担当、オーディオ、光ディスクにも精通。また米・食味鑑定士の資格を有する。水、米、パン、珈琲、お茶の味に厳しい。

ビジネスと無縁のようなオタクにも大きな影響がある

 ビッグサイト名物に「コミケ(コミックマーケット)」がある。20万人近い来場者が整然と並び、同人誌を買い求める姿は海外でも賞賛の嵐だが、これは自主イベント。学校で授業もない「マンガ」「アニメ」で、優れた日本人クリエイターが育っている一つの理由がこのコミケだ。引きこもりがちなマンガを描くという趣味。それをオープン化したコミケ。作り手と読み手の交流会でもある。

 ここで評判を取ろうと思ったら、なまじの画力では駄目。またコミケで評判となるためには、コミケも含めてガンガン描かなければならない。描いて読んでもらうという、本当のビジネスにも似たことを多数の人が行う。日本のマンガ、アニメのクリエイター層が、ぶ厚い理由でもあるのだ。

 官がこれらを「クール・ジャパン」として世界発信するのは構わないが、自主的に育った文化だから、大きな顔をしてもらっては困ると言いたい(昔、PTAなどでマンガはよく悪書扱いされたものだ)。

 今回、ビッグサイトが使えないと、コミケは都合3回開けなくなる。これは自主の精神で運営しているコミケからいうと「バカにするな!」「冗談じゃない!」ということになる。ちなみに、コミケは、ビッグサイトを隅から隅までフルに使う催し物だ。ビッグサイトと同等以上の会場を用意してもらえないと、吸収することはできない。「マンガ」「アニメ」を「クール・ジャパン」として使うなら、新産業を護るという意味でも、東京都は会場を提供することくらいはすべきだと思う。

重要なメディアセンター

 さて質問。「今のオリンピックで最も大きい建物は何でしょうか?」そう、メインスタジアム。東京オリンピックでは、新国立競技場がそれに当たる。「次に大きいのは?」 こんな問いをするくらいなので、お分かりと思う。メディアセンターだ。

 今のメディアセンターは、IBC/PMCに分かれ運営される。IBCはInternational Broadcasting Centerの略。地上波、衛星放送、ワンセグ、CATV、ネット等々、あらゆる放送へ24時間、情報を流す。記者会見、動画編集もここで行われるので、動画の全拠点と思って頂いてもいい。責任はOBS(Olympic Broadcasting Services)。メインコンテンツはお金と同じなので、中央管理される。PMCはPress Media Centerの略。スチールを中心に、新聞、雑誌、など。こちらは開催地の五輪組織員会が責任を持つ。あと、プレスの居住空間が必要だ。住むわけではないが、モノを食べないでいることはできないし、休憩スペースも必要。これら3つを総合し、プレスセンターは成り立っている。

 もっとも成功したといわれるロンドンオリンピックの時、メディアは2万人。メディアセンターの面積は、ざっと10万m2。なぜここまで大きいかというと、 IBCは共同会見他のスタジオなどが必要だからだ。機材も多岐に渡る。放送局を作るのと大差ないかもしれない。オリンピックがスポーツ世界の最高峰を名のるのであれば、その優れた技、スポーツがもたらす感動は、世界のどこからでも見られることが必要。それは次世代のプレーヤーを育てるために不可欠だからだ。メディアセンターは、オリンピックで重要な意味を持つ。

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