ビジネススキルを活かして楽しむ脱力系子育てのススメ

2017年4月21日

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小川大介 (おがわ・だいすけ)

1973年生まれ。京都大学法学部卒業。学生時代から大学受験予備校、大手進学塾で受験国語の看板講師として活躍。難関中学、国公立大学医学部などへ多数の合格者を送り出す。2000年、さらなる学習指導の理想を追求し、中学受験専門のプロ個別指導教室SS-1を設立。教科指導スキルに、声かけメソッド、逆算思考、習慣化指導を組み合わせ、短期間の成績向上を実現する独自ノウハウを確立する。著書に『小川式[声かけ]メソッド』(宝島社)、『中学受験 基本のキ!』(共著:日経BP社)、『頭がいい子の家のリビングには必ず「辞書」「地図」「図鑑」がある』(すばる舎)、『論理力は小学6年間の国語で強くなる』(かんき出版)など。今年10歳になる男の子の父。

「失敗」ととるか「経験」ととるか

 ではポジティブにとらえるとは、具体的にはどうすればいいでしょうか。

 日常の中で、できているところをできるだけ多く見つけるようにするなども良いことですが、分かりやすいのは「失敗」を「経験」としてとらえることです。

 自信が養われる過程では、どれだけ多くの失敗を重ねられるかが大事になってきます。先ほども触れたように、大きな成功体験を手に入れるにはチャレンジすることが大切です。

 しかしチャレンジは成功するとは限りません。むしろ、失敗することの方が多いはずです。その失敗を次につながる「経験」にできるか、失敗を失敗という記憶だけで終わらせてしまうか、その差はとても大きなものになります。

 そして、本人が失敗をどう受け止めるのかには、周囲の反応が大きく影響してきます。親の反応、上司の反応によって、一度の失敗を致命傷にしてしまうのか、失敗を次の糧にしていけるのかが分かれるのです。

 ですから、「失敗できたことがすごい」、「そこから学べるから次は大丈夫だ」という、失敗したことは次につながる経験なのだという、ポジティブな関わり方を親や上司は意識しておきたいものです。

「やらなきゃ!」という思いで動くのは苦しい

 さて、今回は、思っていることとしていることを一致させることが、自信を育ててくれるという話をしてきたのですが、何もやりたくない時はどうしたらいいでしょうか。

 「やらなきゃ」という思いはあるのに、どうにもやりたくない。もどかしい気持ちだけが募ってきて、だんだんできない気分になってくる。そういう時はだれしもあると思います。

 ぐずぐずと手をつけられなくて、また時間が経つから自信が落ちてくる。だからやりたくなくなる。逃げたくなる。

 こういう時に大切なのは「根性!」

 ではありません。

 「やらなきゃ」と思っていることの整理です。

自分に対してであれ、部下や子どもに対してであれ、次のように問いかけながら書き出していきます。

・やらなきゃと思っていることは具体的には何ですか?
・それを分けていくと、何と、何と、何をすればいいのですか?
・それぞれ、どんな風にすればよさそうですか?
・自分で分かるものはどれですか?
・では、分かるものだけ始めてみましょう。

 そして自分だけでがんばるのではなく、分からないものは人に聞く、助けてもらう、本を読む、調べるなど、自分以外の力を借りるようにすることがポイントです。

 もやもやを整理して、人の力を借りてでも、現にやれた、できたという事実を作ることは、必ず自信につながってきます。

 リフレッシュを挟むこともいいですね。

 体を動かしたり、音楽を聴いたり、お茶を飲んだりといった切り替えをして、気分を一新してみる。いったん気持ちをリセットすると、「よしやるか」という気持ちを持ち直しやすくなります。

 ぐずぐずと手が付けられない時間が続くと、それだけ自信を喪失してしまいます。

 逆にリフレッシュして再スタートが切れれば、自分は大丈夫だという気持ち、やれるぞという自信を思い出すことができるものです。

 今回は自信の育て方実践編として、日々の中ですぐ取り入れていただけそうなコツをいくつかお話しさせていただきました。自分自身の、そして部下や子どもの自信を育てるうえで参考にしていただければ幸いです。

 次回は、「能力と行動を引き出す言葉かけの力」について、お話ししたいと思います。

  
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