メイドインニッポン漫遊録 「ひととき」より

2017年5月8日

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いであつし (いで・あつし)

コラムニスト

1961年、静岡県生まれ。コピーライター、「ポパイ」編集部を経て、コラムニストに。共著に『“ナウ”のトリセツ いであつし&綿谷画伯の勝手な流行事典 長い?短い?“イマどき”の賞味期限』(世界文化社)など。
 

フレスコ、ヘリンボーン、ジャガードなど豊富な織りとカラーが揃って価格はおよそ13,000円~(上)、楠社長。イケメンですね、と言うと照れ笑い

オール ハンド メイド イン タンゴ

 ネクタイがファッションアイテムとなるのは、VANが登場した60年代のアイビーブームの頃からである。70年代に入るとラルフローレンが幅広のネクタイでデビューするなど、着こなしの主役になっていく。80年代には、DCブランドやプレッピーブームでカジュアルな着こなしにも欠かせなかった。

 しかし最近はクールビズやウォームビズもあり、昔ほどネクタイがファッションの主役になることはない。むしろ欧米の男たちのように、地位や役割を表現するためのより趣味性が高いアイテムになってきている。高価な腕時計を身に着けるのと同じ感覚である。

 そんななか、銀座の和光をはじめ、老舗のデパートや有名セレクトショップのネクタイ売り場で、海外の高級ブランドと肩を並べて扱われているメイドインジャパンのネクタイがある。「クスカ」というブランドだ。

 ブランド名は、京都の丹後ちりめん店の由緒ある屋号からとっている。丹後ちりめんの白生地を製造販売してきた老舗の若き3代目社長が、伝統、ファッション、芸術の3つの融合を目指して立ち上げたブランドである。糸づくり、染色から縫製まで、すべて職人の手仕事にこだわり、丹後で1本1本つくっている、〝オールハンドメイドインタンゴ〟のネクタイなのだ。

 そこで今回は、丹後ちりめんの手織り技術を生かした世界で唯一のネクタイをつくっているクスカを訪ねて、ワレワレははるばる京都の丹後まで旅してまいりました。

天橋立。笠松公園より

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