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2017年6月20日

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ロンドン西部の公営高層住宅を14日未明に襲った大火災について、ロンドン警視庁は19日、少なくとも79人が死亡、もしくは行方不明で死亡が推定されると被害者の数を上方修正した。犠牲者の数はさらに増える恐れがあるという。

警察はさらに、犠牲者のうち5人の名前を正式に公表した。最初に名前が明らかにされたシリア人難民のモハマド・アルハジャリさん(23)に加え、アンソニー・ディッソンさん(65)、「ハディージャ・セイ」の名前で写真家として活動していたヤ・ハディ・シシ・セイさん(24)、アブファルス・イブラヒムさん(39)、ハディージャ・ハルーフィさん(52)の死亡が確認された。

大勢の負傷者のうち、18人が今も入院中で、9人が重体という。

ディッソンさんは引退したトラック運転手で、23階に住んでいた。8年前からこの公営住宅に住み、出火時は午前3時半の時点で息子に電話をかけ、室内にとどまるよう言われていると話したという。

遺族は「打ちのめされている」とコメントを発表した。「トニーは大家族をあとに残しました。妻、息子たち、多くの孫。そして一度も会うことのできない孫が近く生まれます」。

芸術家で写真家のセイさんは、21階に母メアリー・メンディーさんと住んでいた。メンディーさんは行方不明。

労働党のデイビッド・ラミー下院議員がセイさんの死去についてツイートしていたが、警察が確認するのは今回が初めて。セイさんはラミー議員の妻の下で働いていたことがある。

ロンドン警視庁のスチュワート・カンディー警視長は、被害に遭った家族の多くは複数の親族を失ったと説明し、同情の気持ちでいっぱいだと述べた。

カンディー警視長は、タワー棟の中で亡くなった人をできるだけ早く見つけて遺体を回収することを優先していると話した。

しかし、全員の身元を特定するのはおそらく不可能で、捜索作業は「何週間もかかる」と指摘。「家族にとっては非常に辛い毎日となる。火災による破壊がどれほどひどいか、言葉で説明するのは本当に難しい」。

「直接影響を受けた家族の人たちのため、答えを見つけるのが重要だと私は思っている」

警視長は、タワー内にいたことが知られないまま亡くなった人がいる可能性を指摘。その一方で、行方不明とされながら自力で脱出した人もいるかもしれないため、脱出した人は当局に名乗り出て欲しいと呼びかけた。

出火原因の捜査については、タワー棟の建設、最近の大規模修繕、建物の管理方法、火災対策など幅広く調べていく方針という。

「個人によるものか組織によるものかを問わず、あらゆる犯罪行為の可能性を捜査していく。この点は皆さんに安心してもらいたい」とカンディー警視長は言明した。

「犯罪があったなら、当事者が法で裁かれるよう、私自身が能力の限り全力を尽くす」

(英語記事 Grenfell Tower fire: Police identify five victims of blaze

提供元:http://www.bbc.com/japanese/40337780

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