田部康喜のTV読本
大きな転換期にさしかかっているテレビ界。スマートフォンなどの登場によって、映像コンテンツの価値はより高まっている。今、観るべきドキュメンタリー番組やドラマを、記事を読んだ方がを見なくても語れるようになる記事を提供する。
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平野啓一郎原作『空白を満たしなさい」
2022/07/10 田部康喜NHK総合・土曜ドラマ「空白を満たしなさい」は、平野啓一郎の同名小説の映像化である。死から蘇った「復生者」というありえない設定のなかで、進行するドラマはしだいに現実のようにみえてくる。高質のサスペンスである。
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ふたりの沖縄出身青年のウルトラマン誕生物語
2022/06/26 田部康喜「ふたりのウルトラマン」(NHK総合)は、「シンウルトラマン」の秘密も解ける、秘話の数々に驚かされる、傑作ドキュメンタリードラマである。「ウルトラマン」の制作にかかわった人物のインタビューと、再現ドラマの組み合わせが絶妙の調和を保っている。
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「カラーでよみがえる東京」はミニドキュメンタリーの詩である
2022/06/06 田部康喜「カラーでよみがえる東京」は、NHKが世界中から100年にわたる日本の映像を集めて、できるだけ過去の色彩をよみがえらせたミニドキュメンタリーである。夜明け前に観る「東京」は、夢のように美しく、一片の詩になっている。
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「視聴率番外地」から「キー局の背中が見える」テレビ東京の底力
2022/05/26 田部康喜「経済探偵!マチノミクス」(テレビ東京・BSテレ東系列)は、かつては「視聴率番外地」と揶揄(やゆ)されたテレ東が、経済番組を基盤として「キー局の背中が見えた」といわれるまでになった、その底力をみせる新しい形の情報番組である。
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アガサ・クリスティー、エラリー・クイーン、横溝正史……ドラマを彩る名作
2022/05/08 田部康喜「元カレの遺言状」は、「自分を殺した犯人に全財産を譲る」という元カレの森川製薬の御曹司・森川栄治(生田斗真)の遺言をめぐって、元カノの剣持麗子(綾瀬はるか)と相棒となった篠田敬太郎(大泉洋)が謎を解いていく異色のミステリーである。
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警察を排除して犯人に挑む斬新な物語の先にあるものは
2022/04/22 田部康喜「マイファミリミー」(TBS日曜劇場)は、オンラインゲームの社長と妻が娘を誘拐した犯人の要求を受け入れて、完全に警察を排除して事件の解決に挑む、斬新な物語である。
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2022/04/09 田部康喜
ETV特集「ウクライナ侵攻が変える世界 私たちは何を目撃しているのか 海外の知性に聞く」は、世界の知の巨人たちにインタビューした。その深い洞察は、「冷戦」をどう読み解くかによって、ロシアの侵攻の根底にあるものを浮かび上がらせる。
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2022/03/31 田部康喜
NHKスペシャル「18歳で大人というけれど…~成人年齢引き下げを考える~」は、4月から誕生日を迎える200万人の新成人が、経済的、社会的に「自立」する意味について、インタビューやディスカッションなどを通じた多角的な視点から迫った。
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2022/03/16 田部康喜
「福島モノローグⅡ」は、東京電力福島第一原子力発電所のメルトダウンによる住民避難命令の中、1人残って政府が殺処分を命じた動物たちの面倒をみてきた、松村直登さんの物語である。震災地が語られる際、幾度も観られるべき作品である。
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「なぜ、君は踊るか。-バレエダンサー 飯島望未―」が解き明かす
2022/02/26 田部康喜「なぜ、君は踊るのか。-バレエダンサー 飯島望未―」は、世界的なバレエ団のなかで、日本人バレエダンサーが最高峰の「プリンシパル」を輩出している、理由の一端が理解できるドキュメンタリーの秀作である。
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高橋一生と岸井ゆきの「恋」の行方は?
2022/02/10 田部康喜「恋せぬふたり」は、ラブコメディーの傑作。同時に、今シリーズの最高傑作である。他者に恋愛感情を抱かない「アロマンティック」かつ、他者に性的に惹かれない「アセクシュアル」なふたりの男女が、男性の自宅に一緒に住んで「家族」となろうとする。
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NHKスペシャル「オミクロン株 “第6波の行方”」
2022/01/29 田部康喜NHKスペシャル「オミクロン株 “第6波の行方”」は、新型コロナウイルスによるパンデミックを映像と情報によって、同時進行的に記録し続ける、放送の原点ともいうべき番組だった。
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警察署の取調室から難事件を解決する大学生・菅田将暉
2022/01/13 田部康喜「ミステリと言う勿れ」は、主人公の天才推理大学生役に菅田将暉を配した、これまでにない異色のミステリである。題名は「言う勿れ」と誇り高い。原作は、田村由美の同名のコミックである。
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父親の日記が浮き彫りにした「空蝉の家」の物語
2021/12/25 田部康喜ETV特集「空蝉(うつせみ)の家▽ひきこもり死・家族の記憶」(12月18日)は、30年以上にわたって、引きこもり生活を送り、2018年12月に56歳の若さで孤独死した、男性とその家族を追ったドキュメンタリーの佳作である。
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天皇はいったい何を見て、何を判断したのか
2021/12/09 田部康喜再現ドラマを挟んで、「張作霖爆殺事件」(1928年6月4日)から、日中戦争に突入する第2次上海事変(1937年8月13日)まで、昭和天皇の「肉声」が聞こえる、最高傑作である。
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NHKスペシャル「広がる“中国化”一帯一路の光と影」
2021/11/25 田部康喜NHKスペシャル「広がる“中国化”一帯一路の光と影」は、「中国の夢」への最大の戦略「一帯一路」について、カンボジアを中心としながらも、タイ、マレーシアなどのASEAN、そしてEU諸国にもカメラを入れたドキュメンタリーの傑作である。
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兄嫁に恋心を抱く健太郎を菜名は奪えるのか
2021/11/13 田部康喜「婚姻届に判を捺しただけですが」は、坂口健太郎が清野菜名と「偽装結婚」するラブ・コメディである。清野が若手俳優の実力派である健太郎を相手に、テンポのよいセリフをポンポンと発していく様子をみると、アクション俳優の鍛えられた体幹を感じる。
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「最愛」はラストまで引きつける極上のミステリー
2021/10/29 田部康喜「最愛」は、吉高由里子が久々に凄みのある演技を魅せる、極上のサスペンスである。ラストまで引きつける、今季の最高傑作になる予感がする。現在と15年前の過去がからみあい、清純な少女として登場した吉高が、凄みのある女性としていま立ち現れる。
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豪華俳優陣がクライシス襲う列島で熱演
2021/10/16 田部康喜「日本沈没」(TBS日曜劇場)は、クライシスが列島を襲うたびに蘇る、小松左京さん原作のドラマ化である。与党内の基盤が弱い、東山栄一首相(仲村トオル)のもとで、若手官僚たちが、日本沈没というクライシスと闘っていくのだろう。
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「依頼人に有利」の原則の先にある正義
2021/10/02 田部康喜「正義の天秤」(NHK総合「土曜ドラマ」)は、元外科医という異色の弁護士、鷹野和也(亀梨和也)が「依頼人に有利」という原則を破っても、真実を明らかにする物語である。「弁護は治療だ。被告人を救えなければ、正義とはいえない」との鷹野の核心にあ…
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