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2012年11月号

2012年1020日発売

定価411円(税込)

特集

中国はこうして国際秩序を破壊する

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中国の深謀遠慮を読み違える日本人
「日本が釣魚島(尖閣諸島)を盗んだ」「目下の事態は日本側が一方的に引き起こしたものだ。全ての責任は日本側が負わなければならない」
外相のこうした発言に代表されるように、中国政府は、自分たちがいかに被害者であるかを繰り返し国際社会に対し訴えている。
日本国内でも「経済界として困惑。日本サイドの行動で引き起こされたことは非常に遺憾」(経団連・米倉弘昌会長)、「騒動のきっかけは、石原慎太郎東京都知事による購入計画」(朝日新聞9月16日付社説)との声は根強い。
玄葉光一郎外相は国有化を前に「政府による島の購入が東京都による購入を阻む唯一の方法」と中国側に説明した。共同通信の報道(10月10日)によれば、政府は中国側の領有権主張について「認識している」との立場を打ち出す妥協策を検討しているようだが、こういった、中国の反応を恐れて一歩ずつ引き下がる一連の行動が中国を増長させてはいないか。次頁からの京都大学名誉教授・中西輝政氏の寄稿にあるように、現状凍結を破ったのは明らかに中国なのだ。
日本人は中国が周辺諸国に対し行ってきた挑戦を学んでいるか。中国の本質を見極めているか。
前米国国連大使のジョン・ボルトンは米ウォールストリートジャーナル紙にこう寄稿している。「中国は東シナ海と南シナ海を一体として考え、『北京湖』にしようとしている」。前出の中西氏の指摘も同様だ。「大艦隊を組んで宮古海峡を通過し、西太平洋上で大規模な軍事演習を行うに至った。東シナ海は中国の『内海』と化そうとしている」。
「毛沢東以後の中国は常に明確な国家目標の下に、海洋においても戦略的に支配地域を拡大してきたが、日本は中国の動きを正面からとり合わなかった」(中国軍事専門家・平松茂雄氏)
「中国にすり寄った戦後の保守政治家、省益優先で媚中外交を繰り広げた外務省チャイナ・スクールの官僚が中国の戦略を見誤り日本を危機に陥れた。経済界も『チャイナ・リスク』の認識がなく中国依存を過度に高めた」(中西氏)
詳しくは防衛省防衛研究所・飯田将史氏(27頁~)や日本国際問題研究所・小谷哲男氏(31頁~)の寄稿をご覧いただきたいが、中国の行動は国際秩序そのものに対する挑戦である。世界のためにも日本政府は毅然とした対応をとる必要がある。
中国の本質を再認識し、もっと自律的に考え行動すべき時だ。「中国の顔色をうかがい理解を得ようとするのではなく、悪いところは悪いと中国に対して謝罪を要求し損害賠償を求め、国際コミュニティの土俵上で国際世論にも訴えていかなければならない」(帝京大学教授・志方俊之氏)。

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