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2019年12月4日

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米グーグルの共同創業者ラリー・ペイジ氏とセルゲイ・ブリン氏は3日、それぞれ親会社アルファベットの最高経営責任者(CEO)と社長を退任すると発表した。今後は、グーグルのサンダー・ピチャイCEOがアルファベットのCEOを兼任する。

一方で、ペイジ氏とブリン氏は共に、アルファベットの取締役会にはとどまる方針だ。

両氏は1998年にカリフォルニア州の友人宅のガレージでグーグルを創業。アルファベットは2015年、巨大企業となったグーグルの企業活動を「よりクリーンで信頼できるもの」にするために設立された。

近年ではインターネット事業の枠を超え、自動運転技術などにも進出している。ペイジ氏とブリン氏はアルファベット創業と共に、同社の経営者となっていた。

両氏は共同声明で、「今後も役員、株主、共同創業者として積極的にグーグルに関わる」と述べた一方、「経営構造を簡略化する時期になった」と話した。

「私たちは、会社を経営するより良いやり方がある時に、経営者の立場にしがみつくような人間ではない。アルファベットとグーグルにはもう、CEO2人と社長1人は必要ない」

その上で、「毎日小言を言うのではなく、助言と愛を与えるような誇りある親の役割を担う」時だと話し、アルファベットの未来を担うのに最適の人物はピチャイ氏以外にいないと述べた。

インド出身のピチャイ氏は同国でエンジニアリングを学んだ後、米スタンフォード大学とペンシルヴァニア大学へ進学。その後、2004年にグーグルに入社した。

ピチャイ氏は声明で、「創業者の2人は、世界に影響を与える素晴らしいチャンスを私たちに与えてくれた」とペイジ氏とブリン氏に感謝を述べた。

「私たちには毎日仕事に来るのが楽しくなるような色あせないミッションが、いつまでも続く価値観が、そして協力と開拓の文化がある」

ペイジ氏はフォーブスの長者番付で10位、ブリン氏は14位に付けており、資産総額はそれぞれ500億ドル(約5兆4300億円)とみられている。

また、アルファベットの市場価値は8630億ドルと、世界17位


<解説>権力を放棄しない「誇りある親」 ――デイヴ・リー北米テクノロジー記者

グーグルにとっては、発足以来で最も大きな経営陣の交代だ。シリコンバレの伝説となったブリン氏とペイジ氏のコンビは初めて、自らが立ち上げた会社の経営から離れることになった。

実際には、こういう場面はたびたび起きてきた。グーグルの表の顔は既にピチャイ氏と、一部はYouTubeのスーザン・ウォシッキーCEOになっていた。3日の発表はペイジ氏とブリン氏はグーグルを経営しないと述べることで、これを明確なものにした。

しかし、経営者の立場からは退いたものの、2人は権力を放棄してはいない。両氏はアルファベットの取締役会で、合わせて51%の議決権を持っており、ここに変更は加えられない。

2人は今後の自分たちの役割を、関心と思いやりを持って見守る「誇りある親」と表現した。

しかし両氏は必要だと思えば、「親の言うことを聞きなさい」という一言程度で、ピチャイ氏の決定を覆せるのだ。


(英語記事 Google co-founders Page and Brin step down

提供元:https://www.bbc.com/japanese/50654214

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