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2019年12月4日

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米下院情報委員会は3日、ドナルド・トランプ大統領を弾劾すべき「決定的な」証拠がそろったとする報告書を公表した。

報告書は、トランプ氏が自らの政治的利益を「アメリカの国益より優先した」と結論づけている。

その例として、トランプ氏が再選を目指す2020年大統領選での選挙活動において、「何カ月にもわたって職権を使い、外国の介入を求めた」ことが判明したとしている。

報告書は、民主党が多数派の下院で、トランプ氏の失職を目的にまとめられた。

トランプ氏は不正行為はなかったと主張。下院による弾劾調査を魔女狩りだと批判している。

「個人の政治的動機を優先」

報告書では、「トランプ大統領の計画はウクライナに対する米外交政策をひっくり返し、国家安全保障を損なった。それは、大統領再選の選挙活動を有利にするという政治的動機に基づいた、2つの捜査を優先する行為だった」としている。

さらに、「大統領は、ウクライナで新たに当選したウォロディミル・ゼレンスキー大統領に対し、最も恐れていたであろう政敵ジョー・バイデン前副大統領に関する捜査について、正式に発表するよう要求した。さらに、2016年大統領選に介入したのはロシアではなくウクライナとする、信頼性を欠く見方に沿った捜査も求めた」と説明。

不正行為の証拠は決定的とし、「下院の活動を妨害した証拠も同様だ」としている。

弾劾は「非愛国的だ」

今回の報告書の草案が公表される前に、トランプ氏は民主党主導の弾劾調査を「非常に非愛国的」と非難した。

一方、下院共和党は123ページに及ぶ独自の報告書を公表。弾劾調査で証言した「選挙で選ばれていない役人たち」は「トランプ大統領のスタイルや世界観、決定に基本的に反対だ」と批判した。

報告書の公表後には、ホワイトハウスのステファニー・グリシャム報道官が、民主党は「不正の証拠を生み出すのに完全に失敗した」とし、報告書は「民主党のいら立ちを示すものでしかない」と述べた。

司法委員会で審議

今回の報告書は、情報委員会で賛成13、反対9で承認された。民主党の委員が賛成、共和党の委員が反対した。

これにより、報告書は下院司法委員会に送られる。同委員会は4日に開かれ、トランプ氏を弾劾するか審議する。はじめに4人の憲法学者が弾劾について説明する予定。

ホワイトハウスは、「公平性」に欠けるとして、同委員会への出席を拒否している。

下院は年内に弾劾決議案を採決したい意向。弾劾が決議された場合、早ければ来年1月に、上院で弾劾裁判が始まる見込み。

(英語記事 Impeachment evidence overwhelming - report

提供元:https://www.bbc.com/japanese/50654446

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