BBC News

2020年5月18日

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イギリスでは17日、新型コロナウイルスによる1日当たりの死者数が170人となり、ロックダウン(都市封鎖)が始まって以降で最少を記録した。

イギリスでは3月24日からロックダウンが始まった。この日の死者数は149人だった。

イングランドでは先週、移動などの制限が一部解除された。1日の死者数は日曜日に少なくなる傾向にあるものの、今週は1週間前の268人と比べて100人近く減った。

しかし全体の死者数は3万4636人と、欧州では最も多い。

スペインではこの日の死者が87人と、ロックダウンを開始した3月14日以降で初めて100人を割り込んだ。同国の1日の死者数のピークは4月2日の961人だった。

イタリアも、ロックダウン以降で最少の145人を記録している。

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イギリスのアロク・シャーマ民間企業・エネルギー・産業戦略相は、先日導入された5段階の「COVID警告システム」で、イギリスはレベル4からレベル3に向かいつつあると説明。

この警告システムではレベルが下がるほど制限が緩和される。一方でシャーマ氏は、「この病気を徹底的にやっつけるためには安全で効果のあるワクチンを見つける必要がある」と釘を刺した。

ワクチン実用化へ前進

17日の定例会見でシャーマ氏は、オックスフォード大学で進んでいる新型ウイルス向けワクチン開発は順調に進んでいると説明。新たなワクチン研究所の設置を急ぐために9300万ポンド(約120億円)を拠出すると発表した。

政府は既にオックスフォード大のワクチンに4700万ポンドを支援しているが、追加投資のうち8400万ポンドを同大学の研究に提供するという。

また、英医薬品大手アストラゼネカがオックスフォード大および政府と「世界的な認可」に同意したことを明らかにした。

これは1億回分のワクチンの製造・販売などを取り決めたもので、同大学のワクチンが成功した場合、アストラゼネカは今年9月までに3000万回分のワクチンを提供する。

シャーマ氏はさらに、イギリス初のワクチン製造イノベーションセンターが、政府の援助によって予定より1年早い2021年夏にも操業を開始できる見通しだと述べた。

「現在、建設中のこのセンターでは、イギリスの全人口分のワクチンを最短6カ月で生産することができる」


<解説>ミシェル・ロバーツ保健担当編集長

アロク・シャーマ民間企業・エネルギー・産業戦略相によると、ワクチン開発は前例にないスピードで進んでおり、イギリスは各国をリードしており、イギリス国民はワクチン接種の最前列に並んでいる。

製薬大手アストラゼネカは、9月までに3000万回分のワクチンを製造する契約を結んだ。

しかしこれは非常に野心的な見通しで、ワクチンによる免疫獲得が実際に効果がある場合に限られている。

専門家は、新型ウイルスに効くワクチンが結局見つからない可能性もあると認めている。志願者に対する臨床試験が進んでいる。

本当に成功するのかどうか、判明するまでには何カ月もかかる。

研究者たちが別の道、つまり既存の薬や治療法で重症患者の生存率を改善できないか、同時に模索しているのはそのためだ。


(英語記事 UK virus deaths dip to lowest level since March

提供元:https://www.bbc.com/japanese/52702237

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