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2020年5月21日

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新型コロナウイルスによる死者数が9万3000人を超えたアメリカで、50州すべてで経済活動が部分的に再開された。同国では3月からロックダウン(都市封鎖)が敷かれていた。

コネチカット州は20日、50州で最後に制限を緩和した。一定の条件下で店舗やレストランの営業が認められた。

しかし、感染者数や経済再開のスピードは、州ごとに大きなばらつきがある。

多くの州は、14日連続の感染者数の減少を含む、経済再開に向けた連邦政府によるガイドラインの基準を満たしていない。

首都ワシントンは来週にも経済再開を発表する見通し。

アメリカでは全国的に、新規感染者数や死者数が減少傾向にある。

ニューヨーク州やニュージャージー州、ワシントン州などの特に被害が甚大な地域では現在、感染者数の急激な減少がみられる。一方で、大半の州では感染流行が安定している。アリゾナ州やノースカロライナ州などは感染者数の増加を発表し続けている。

各州の制限緩和の状況

コネチカット州など多くの州では、制限の度合いは様々だが、州全体での取り組みが開始されている。

例えばメリーランド州では、住民が利用できるのはゴルフ場やビーチ、キャンプ場を含む屋外のレクリエーション施設に限定されているが、オクラホマ州などでは現在、礼拝に参加したりタトゥーを入れたり、夜間にナイトクラブで過ごすことさえも認められている。

制限緩和により慎重な州の多くは、北東部と西海岸に集中している。こうした州では、特定の地域に限定して経済を再開し始めた。

カリフォルニア州では、検査基準を満たし、感染者数の減少がみられる郡に限り、一部のレストランや小売店の再開が認められる。

先週、ワシントン市長(コロンビア特別区長)のミュリエル・バウザー氏は、社会的距離戦略を少なくとも6月8日まで延長すると決定した。

市中感染の2週連続の減少など、バウザー氏が設定した経済再開に向けた一連の指標を満たせば、こうしたガイドラインは緩和される可能性がある。

新しい指針の内容は

米疾病対策センター(CDC)は先週末に発表した60ページにおよぶ指針の中で、特定分野に対する詳細な指針を提示している。

学校の場合、机と机の間隔を6フィート(約1.8メートル)保ち、同じ方向にむくように設置しなければならない。スタッフと生徒全員の検温も行わなければならない。

レストランでは社会的距離を保つために席数を限定して営業を再開しなければならない。また、より感染リスクの高い従業員を、客との接触が限定的な役割に配置する必要がある。

また各州に対し、14日間にわたり「COVID(新型ウイルス感染症)に似た症状」や感染者の報告件数、ウイルス検査での陽性数の減少に努めるよう求めている。

しかし、アメリカで確認された感染者数が150万人を突破しても、すべての州がガイドラインに従っているわけではない。

本格的に経済を再開し始めたテキサス州では16日、1日の新規感染者数としては最多の1801人の感染が確認された。

そのほかの米国内の状況

BBCがアメリカで提携するCBSニュースによると、イリノイ州にある米自動車大手フォードの組立工場では、従業員が職場に戻ってからわずか1日で陽性者が確認され、数千人が帰宅を余儀なくされた。

経済再開に向けて積極的な手段を取っているフロリダ州では、同州のCOVID-19ウェブ・ポータルを作成した開発者が、規制緩和のための「支持を集めるために」データ操作をするよう求められ、拒否したところ解雇されたと主張している。

同州知事の報道官は、解雇されたと主張する従業員のレベッカ・ジョーンズ氏について、「問題を起こした」ため解雇されたと説明した。フロリダ州の感染者数は21日時点で4万7000人を超えている。


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(英語記事 All 50 US states now on path to reopening

提供元:https://www.bbc.com/japanese/52749326

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