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2020年7月14日

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米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のワシントン・レッドスキンズは13日、チーム名を変更すると発表した。人種差別的な名称だと長年批判されてきた。

レッドスキンとは、アメリカ先住民の「赤い肌」を意味する。チームロゴには先住民が描かれている。

同チームは声明で、「(スポンサーから求められていた)検証が終わり次第、レッドスキンズというチーム名とロゴを変更する」と述べた。

https://twitter.com/Redskins/status/1282661063943651328


アメリカでは警察の暴力と人種差別への抗議行動が高まっており、同チームの主要スポンサーは最近、チーム名変更を検討しない限り、同チームへの資金拠出をやめると圧力をかけていた

オーナーは反対だったが

同チームは首都ワシントンが本拠地。レッドスキンズと名づけられたのは、ボストンを本拠地としていた1933年だった。

この名称については、アメリカ先住民を侮辱するものと以前から指摘されてきた。

ただ、オーナーで子どものころからのファンのダン・スナイダー氏は、87年の歴史がある同チームの名称は絶対に変えないと宣言していた。

しかし、主要スポンサーの運送大手フェデックスやナイキ、ペプシ、バンク・オブ・アメリカが、スナイダー氏にチーム名変更の検討を要求した。

先週には、アマゾン、ウォルマート、ターゲット、ナイキなどの小売店が、同チームの関連商品を各社サイトから撤去した。米スポーツ専門放送局ESPNも、アメリカ先住民を描いた同チームのロゴの使用をやめると表明した。

9月までに新チーム名

チーム名は直ちに変更されるのではなく、2020年シーズンが始まる9月までに新たな名称が選出される。公式のウェブサイトやツイッターは今も、従来のチーム名を使い続けている。

新たなチーム名の候補には、「ワシントン・セネターズ」、「ワシントン・ウォリアーズ」、「ワシントン・レッドテイルズ」などが挙がっている。

首都ワシントンのスポーツチームが、文化的な価値観の変化を受けて名称を変更したのは、これが初めてではない。

1995年には米プロバスケットボールNBAのワシントン・ブレッツが、弾丸を意味するチーム名に対するオーナーの違和感をきっかけに、ワシントン・ウィザーズに変えた。


レッドスキンズがワシントンに本拠地を移したのは1937年。創設者の実業家ジョージ・プレストン・マーシャル(故人)は人種隔離政策の支持者だった。

同チームは黒人選手の受け入れが最も遅く、1962年に政府からスタジアムの賃貸しをやめると言われ、やっと門戸を開いた。

スタジアム敷地内にあったマーシャル氏の像は先月、損壊された後に撤去された。スタジアムは、功績者をたたえるスタジアム内のスペースから、マーシャル氏の名前を取り除くと発表している。

どんな反応が出ている?

アメリカ先住民オナイダ族の指導者で、チーム名変更を求める運動を始めたレイ・ハルブリター氏は、この日の発表を歓迎した。

「先住民だけでなく、国にとっても良い決定だ。アメリカ先住民や他の有色人種に対する中傷や侮辱の耐え難い歴史を終わらせるからだ」と同氏は声明で述べた。

「これで将来、先住民の若者たちは、アメフトシーズンの日曜日ごとに、侮辱的で有害な中傷の対象とならなくて済む」

連邦下院で数少ない先住民女性議員のデブ・ハーランド氏(ニューメキシコ州)は、「遅過ぎた」とツイートした。

「正しいことをするのに、大規模な社会運動やスポンサー企業の圧力が必要であってはならないが、この決定をうれしく思う」

先住民に関連したチーム名としては、アトランタ・ブレーヴス(野球)、シカゴ・ブラックホークス(アイスホッケー)、カンザスシティ・チーフス(アメフト)に対しても、変更を求める声が上がっている。

クリーヴランド・インディアンズ(野球)は今月、レッドスキンズが名称変更を検討すると発表した直後に、同様の取り組みを始めると明らかにした。

アメリカ最大の先住民組織、アメリカ・インディアン国民会議(NCAI)は「今日はすべての先住民にとって祝うべき日だ」と声明。「この日を可能にするため何十年も努力した、何世代ものネーションやリーダーや活動家に感謝する」、「私たちはマスコットではない」と述べた。

(英語記事 NFL's Redskins to drop controversial name and logo

提供元:https://www.bbc.com/japanese/53399434

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