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2020年7月31日

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2012年の米大統領選に共和党から出馬した実業家のハーマン・ケイン氏が30日、新型コロナウイルスによる感染症COVID-19のため死亡した。74歳だった。新型ウイルスのためアメリカで亡くなった約15万人の中でも、特に有名な1人。

ケイン氏の公式サイトには、「ハーマン・ケイン。私たちのボスで友人で、大勢にとって父親のような存在だった彼が、亡くなった」と書かれている。

ドナルド・トランプ米大統領の熱心な支持者で、6月20日にオクラホマ州タルサで開かれたトランプ氏の支持者集会にも参加していた。

ケイン氏のソーシャルメディア・アカウントは入院後の容体について、頻繁に情報を発信していた。7月7日には関係者がツイッターで、「酸素濃度を適正に保つよう医師たちが努力している」、「これは厳しいウイルスだ」と書き、「祈り続けてください」と呼びかけていた。

訃報を受けてトランプ氏はツイッターで、「友達のハーマン・ケイン、強力な自由の声、あらゆる良いことの声だった彼が、今朝亡くなった。素晴らしい経歴で、私を含めて彼と一度でも会ったことのある人は誰でも、彼が大好きだった。とても特別な人、アメリカの愛国者で、素晴らしい友人だった」と追悼した。

2012年大統領選で共和党の候補指名をケイン氏と争った末、共和党候補になったミット・ロムニー上院議員も、「ビジネスや政治や政策を強力に推進したハーマン・ケインが、COVIDとの闘いに敗れたことを、悲しく思う」とツイートした。

ハーマン・ケイン氏とは

用務員の父と清掃係の母の間に、米南部テネシー州に生まれた。大学で数学を学んだ後、海軍勤務を経てコンピューター科学で修士号を取得した。

キリスト教バプテスト派の牧師やラジオ司会者、実業家など、様々な経歴を重ねた後、ピザ・チェーン「ゴッドファーザー・ピザ」の最高経営責任者になった。

大統領選に出馬した際には、累進課税制度に反対。また、外交などの知識不足を問題視されると、「揚げ足取りねらいの質問には答えない」と記者団に告げていた。

「ウベキ、ベキ、ベキ、ベキ、スタン、スタンの大統領は誰かと聞かれたら、『知らないよ』と答えるつもりだ。じゃあ君は知っているのかって」

選挙戦の当初は人気を集めたが、やがて複数のセクハラ疑惑が相次いで浮上した。ケイン氏は疑惑をすべて否定したが、支持率は急落し、ケイン氏は出馬をとりやめた。

この時の大統領選で共和党候補になったロムニー氏が、再選を目指したバラク・オバマ大統領(当時)と争い敗れている。

2019年にはトランプ氏が、連邦準備制度理事会(FRB)の理事に就任させようとしたが、複数の共和党上院議員がこれに反対したため、トランプ氏は指名を撤回した。

(英語記事 Herman Cain, US ex-presidential candidate, dies after contracting Covid

提供元:https://www.bbc.com/japanese/53604382

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