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2020年9月29日

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2015年にノーベル文学賞を受賞したベラルーシの作家、スヴェトラーナ・アレクシエヴィッチ氏が、ドイツに渡ったことが明らかになった。アレクシエヴィッチ氏に近い人は、ベラルーシ出国は政治目的ではなく、帰国する予定だと話している。

ベラルーシでは8月に行われた大統領選の不正疑惑をめぐり、7週間にわたって大規模な抗議デモが続いている。

27日にも首都ミンスクを中心に、アレクサンドル・ルカシェンコ大統領の辞任を求めて数万人がデモに参加。政府は警察を使って抗議参加者を拘束しているほか、野党指導者などにも圧力を掛けている。

アレクシエヴィッチ氏も8月に取り調べを受けたが、質問に答えるのを拒否した。

一方、フランスのエマニュエル・マクロン大統領はリトアニアを訪問。ルカシェンコ大統領の対立候補で、大統領選後にリトアニアに脱出したスヴェトラーナ・チハノフスカヤ氏(38)と会談する予定だ。

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アレクシエヴィッチ氏は2015年にノーベル文学賞を受賞。「多面的な筆致で現代の困難と勇気を描いた」と称賛された。

またチハノフスカヤ氏が設置した、平和的な権力移譲の実現を目的とした野党調整協議会のメンバーでもある。現在、ベラルーシにとどまり、当局に拘束されていない同協議会メンバーはアレクシエヴィッチ氏のみとなっている。

同氏に近いタチアナ・チュリナ氏はロイター通信の取材に対し、ドイツには治療と仕事のために入国したと説明。「ベラルーシに戻る予定だ」と強調した。

アレクシエヴィッチ氏は今後、スウェーデンで開かれる書籍展と、イタリア・シチリア島での授賞式に参加するという。

「もちろん、帰国できるかどうかは、ベラルーシ当局が許すかどうかにかかっている」

アレクシエヴィッチ氏は9月初め、ミンスクの自宅に覆面をつけた男性らが押し入ろうとしたと発言していた。その後、アレクシエヴィッチ氏の自宅に欧州の外交官が訪ねてきているところが目撃されている。

ルカシェンコ大統領の退陣を要求するデモは、27日に50日目に突入。

ベラルーシの選挙管理委員会は、ルカシェンコ氏が80%以上の得票率で6選を果たしたとしているが、野党派は不正があったと主張。少なくとも60%の得票率で対立候補が勝ったとしている。

こうした中、ルカシェンコ大統領は23日に、事前の告知なしに6期目の就任式を行った。

一部の欧州連合(EU)加盟国やアメリカは、ルカシェンコ氏をベラルーシの正当な大統領には認めないとしている。

(英語記事 Nobel winner Alexievich leaves Belarus

提供元:https://www.bbc.com/japanese/54335527

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