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2020年10月8日

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今年5月に米ミネソタ州ミネアポリスで武器を持たない黒人男性ジョージ・フロイドさん(46)に対する殺人罪で訴追された元警官が7日、保釈された。保釈金は100万ドル(約1億600万円)だった。

白人のデレク・チョーヴィン被告(44)は、フロイドさんの首を膝で約8分間圧迫し続けているところを、通行人によって撮影された。チョーヴィン被告は第2級の殺人罪と故殺罪などで訴追されている。

フロイドさんの死は「Black Lives Matter(BLM、黒人の命は大事)」運動と世界的な反人種差別抗議につながり、アメリカでは警察改革を求める声も広がった。

チョーヴィン被告は現在、来年3月の公判を待っている状態。その他、元警官3人が殺人ほう助罪で訴追されている。4人は事件後に全員、免職となった。

今回の保釈により、フロイドさんの死をめぐって訴追された全員が保釈された。

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チョーヴィン被告は5月の逮捕以降、ミネソタ州オーク・パーク・ハイツの最も警備の厳しい刑務所に収容されていた。

6月の初公判でジャニース・M・レディング裁判官は、無条件保釈の場合は125万ドルに、条件つきの場合は100万ドルに保釈保証金の額を設定した。条件には、フロイドさんの家族に接触しないことや銃器の放棄、裁判を待つ間に警官や警備員として働かないことなどが含まれた。

米メディアCBSミネソタが報じた裁判所の記録によると、チョーヴィン被告は保釈金保証業者の保証の下、条件付きで保釈された。

アメリカには、被告人が保釈金を支払えなかったり、裁判所に出廷できなかった場合に保釈金を立て替える保証業者が存在する。

フロイドさんの遺族の弁護士を務めているベン・クランプ弁護士は、チョーヴィン被告の保釈は「フロイドさんへの正義を獲得する道のりはまだ長いと痛感させるものだ」と話した。

「フロイドさんは生前、正義を得られなかったが、死後に全面的な正義を得られるまで、私たちが休むことはない」

現在、4人の被告は3月に合同で裁判を受ける予定だが、裁判官は個別に裁判をする考えを示している。

フロイドさんが殺害されて以降、アメリカでは人種差別に反対する抗議運動が勢いを取り戻し、黒人に不平等な法が改正され、警察の捜査手法にも目が向けられた。

また、各地の地方選挙でBLM活動家が次々と当選し、大統領選を含む政治にも影響を与え始めている。

(英語記事 George Floyd murder suspect released on $1m bail

提供元:https://www.bbc.com/japanese/54459128

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