BBC News

2020年10月9日

»著者プロフィール

米大統領候補討論会委員会(CPD)は9日、15日に行われる予定だった2回目の討論会の中止を発表した。CPDは当初、ドナルド・トランプ大統領が新型コロナウイルスに感染したことを受けて、2回目の討論会をバーチャルで開催すると発表。これについてトランプ氏はバーチャル討論会には「意味がない」と拒否し、対面なら参加すると様々な条件を提示していた。またトランプ陣営は、「10日までに公の場の行事に出られるようになる」と主治医が診断したことを受け、当初の予定どおり15日に対面の討論会を要求していた。

CPDは9日、両候補が15日にそれぞれ独自のタウンホール集会を企画したため、2回目討論会は中止すると発表した。

3度目で最後の大統領候補討論会は、22日にテネシー州ナッシュヴィルで予定されている。CPDはこの3回目の討論会は必要な感染対策をとった上で実施すると説明。両候補はこの討論会の出席には同意していると明らかにした。

15日にバイデン氏が開くタウンホール集会はABCニュースが、トランプ氏の同様の集会はNBCニュースが放送する予定とみられている。

バーチャル討論会を拒否

11月3日の大統領選投開票日に向けて、2度目の大統領候補討論会は15日にフロリダ州マイアミで予定されていた。しかしCPDは、トランプ氏が今月2日に新型ウイルス陽性を発表し、入退院したことを受け、討論会は「関係者全員の健康と安全を守るため(中略)別々の離れた場所から」バーチャルで開催せざるを得ないと発表した。マイアミでの討論会は、両候補が一般市民から質問を受けるタウンホール形式が予定されていた。

トランプ氏はこれに激怒し、フォックス・ビジネス・チャンネルとの電話インタビューで、バーチャル討論会に参加するつもりはないと反発。「そんなものに時間を無駄にするつもりはない」、「コンピューターの前に座って討論するなど、馬鹿げている」などと述べた。

野党・民主党の大統領候補、ジョー・バイデン前副大統領は、トランプ氏が「毎秒のように考えを変える」と反応し、バイデン陣営はトランプ氏が「明らかに有権者からの質問を受けたくないのだ」と批判した。

これに対して、トランプ陣営のビル・ステピエン選対本部長は、討論会委員会が「ジョー・バイデンを守ろうとして」おり、「最低だ」と非難。トランプ氏は代わりに15日に支持者集会を開くといったん発表した。

<関連記事>

後にバイデン陣営が、マイアミで予定されていたタウンホール形式の討論会を22日に変更すべきだと提案。これに対してトランプ陣営は、22日に加えてさらに29日に3度目の対面討論会を開くよう要求した。バイデン陣営は、3回の討論会の日程はすでに決まっているため、変更は認めないと反論した。

トランプ陣営はさらにその後、あくまでも15日に対面形式の討論会を開くよう要求。ホワイトハウスが、1日の陽性判定から10日間が経過した10日には「大統領は安全に公の場の行事に出席できるようになる」というショーン・コンリー主治医の診断を発表したことを受け、15日の討論会出席は可能だと主張した。


大統領選の投開票日は11月3日だが、すでに600万人が期日前投票を済ませている。

全国的な世論調査では、バイデン氏が1ケタのリードを維持しているが、勝敗を決する激戦州の行方はきわめて不透明な情勢が続いている。

<関連記事>

共和党幹部は夏からホワイトハウスを避け

トランプ大統領のほか、複数のホワイトハウスや共和党関係者の間で新型コロナウイルス感染が相次いでいる

トランプ氏はフォックス・ビジネス・チャンネルに対し、「自分は完璧な肉体の持ち主」のため無事だったと述べた。「治療薬」の投与は終わり、近くまたウイルス検査を受ける予定だと話した。

一方で、医師団はすでに症状は出なくなっていると発表しているものの、ホワイトハウスはトランプ氏が感染前に最後にウイルス検査陰性だったのはいつか明らかにしていない。このため、トランプ氏がいつ感染したのかは、はっきりしていない。

こうした中で、共和党幹部のミッチ・マコネル上院院内総務(78)は8日、自分は8月6日を最後にホワイトハウスを訪れていないと明らかにした。社会的距離の維持やマスク着用など感染対策の取り組み方が、「上院でこうした方がいいと私が提案したやり方や、私自身の対策と異なる」からだと述べた。

9月26日にホワイトハウスで行われた最高裁判事候補の指名式典の出席者の陽性判定が相次いだため、これが「スーパー・スプレッダー」イベントだったのではないかと注目されている。

(英語記事 Presidential debate: Trump refuses to take part in virtual TV event

提供元:https://www.bbc.com/japanese/54473274

関連記事

新着記事

»もっと見る