BBC News

2020年10月18日

»著者プロフィール

17日に投開票されたニュージーランドの総選挙(1院制、定数120)で、ジャシンダ・アーダーン首相(40)率いる最大与党・労働党が単独過半数を獲得し圧勝した。アーダーン氏の続投が確実となった。

開票率100%で、中道左派・労働党の得票率は49.1%、64議席を獲得した。

中道右派の最大野党・国民党(NAT)は得票率26.8%で、35議席にとどまった。

総選挙は当初9月19日に行われる予定だったが、国内で新型コロナウイルスの感染が数カ月ぶりに確認されたことを受け、10月17日に延期された。

3日からの期日前投票で、100万人以上が投票を済ませた。

2017年総選挙では国民党が最多議席を獲得したものの、単独過半数には及ばなかった。このため労働党が中心となり、緑の党、ナショナリズムを掲げるニュージーランド・ファースト党との連立政権を樹立していた。

これまで連立与党だったニュージーランド・ファースト党は、今回の選挙で議席を失った。労働党は1996年以来の現行選挙制度で初めて、単独過半数の与党となる。

総選挙に合わせ、安楽死容認と嗜好(しこう)用大麻の合法化の是非を問う国民投票も行われた。

圧倒的過半数

アーダーン首相は支持者に対し、「ニュージーランドが約50年来で最大の支持を、労働党に示してくれた。私たちは皆さんの支持を当然のことだとは思わない。そして、すべてのニュージーランド人のために統治する政党になると約束する」と述べた。

国民党のジュディス・コリンズ党首はアーダーン氏の勝利を祝福し、「堅固な野党」になることを誓った。

コリンズ氏は「3年はあっという間に過ぎるだろう」と、次の総選挙について言及。「我々は戻ってくる」とした。

選挙管理委員会の集計結果によると、他の野党の得票率は、ACT党が8%(予想獲得議席10議席)、緑の党は7.6%(同10議席)、マオリ党は1%(同1議席)、その他7.7%(同0議席)だった。


ニュージーランドでは1996年に「小選挙区比例代表併用制」(MMP)を導入して以降、いずれの政党も圧倒的過半数を獲得できずにいた。

アーダーン首相は今回の総選挙を「新型コロナウイルス選挙」と呼び、気候変動対策の推進や恵まれない学校への助成金拡大、高額所得者への所得税増税などを約束した。

国民投票

ニュージーランドではこの日、安楽死容認と嗜好用大麻の合法化の是非を問う国民投票も行われた。

1つ目は、末期患者に安楽死という選択肢を与えるかどうかについての国民投票だ。これは拘束力のある投票で、賛成が50%を上回れば成立することになる。

一方で、嗜好品としての大麻使用の合法化に関する投票には拘束力はなく、過半数が賛成したとしても、すぐには合法化されない可能性がある。大麻を合法化する法案を提出するかどうかは、次期政権次第だ。

これらの国民投票の結果は30日に公表される。

ニュージーランドの投票制度

ニュージーランドの総選挙は3年に1度行われる。現在のMMP制度では、有権者は支持政党と選挙区の候補者にそれぞれに1票ずつ投票する。

政党が議席を獲得するには、比例区の得票率が5%を超えるか、小選挙区で1議席獲得しなければならない。マオリ族の候補者には一定の権利が保障されている。

(英語記事 Ardern wins by landslide in New Zealand election

提供元:https://www.bbc.com/japanese/54550296

関連記事

新着記事

»もっと見る