BBC News

2020年11月13日

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米次期大統領のジョー・バイデン氏(77)が機密情報にアクセスできない状況が続く中、同氏に機密情報のブリーフィングを行うことを支持する声が、共和党議員らの中でも少数ながら高まっている。

一部の共和党議員らは、次期大統領に通常与えられるはずの機密メモをバイデン氏に渡すべきだとしている。ドナルド・トランプ大統領(74)を強力に支持する共和党重鎮、上院司法委員会のリンジー・グレアム委員長も同様の声を上げているという。

しかしほとんどの共和党議員は大統領選でのバイデン氏の勝利は認めず、トランプ氏を支持している。

3日に投票が行われた大統領選をめぐっては、7日午前(日本時間8日未明)に米メディアがバイデン氏が当選確実と報じたが、現在も一部の州で開票が続いている。

トランプ氏は選挙で広範囲に及ぶ不正行為があったと主張しており、訴訟を連発している。トランプ陣営は不正の証拠は提示していない。

米野党・民主党幹部のナンシー・ペロシ下院議長は12日、この「ばかげた大騒ぎ」は新型コロナウイルスのパンデミックが軽視されていることを意味すると述べた。ペロシ氏とほかの民主党幹部は共和党に「現実を受け入れる」よう促した。

共和党が揺れている?

ほとんどの共和党議員らは、依然として民主党の勝利を認めていない。

米議会の共和党議員10~20人はバイデン氏を祝福、あるいは政権移行の動きが必要であると認めている。

民主党のクリス・クーンズ上院議員は米CNNに対し、一部の共和党議員らから、自分たちに代わってバイデン氏に祝福の言葉を伝えてほしいと頼まれたと明かした。公に祝辞を述べられないと感じているからだと言われたという。

大統領に渡される日々の極秘文書をバイデン氏も受け取るべきだと主張する議員の中にはグレアム氏も含まれる。チャック・グラスリー上院議員、ジョン・コーニン上院議員、ジョン・スーン上院議員(いずれも共和党)も賛同しているが、ケヴィン・マッカーシー下院少数党院内総務(共和党)はバイデン氏は「現時点で大統領ではない」ため待つべきだとした。

バイデン氏に日々のブリーフィングへのアクセスを与えることと、トランプ氏の敗北を認めることは同じではない。

しかしオハイオ州のマイク・デワイン知事(共和党)はバイデン氏を次期大統領と呼んでいる。

共和党員はなぜためらっているのか?

チャック・シューマー上院院内総務(民主党)は、共和党は「意図的に選挙に対して疑念を投げかけている。その理由は、ドナルド・トランプに対する恐怖以外のなにものでもない」と述べた。

共和党の上下院議員はトランプ氏の基盤を保つことなど、多くのことを念頭においている。トランプ氏はバイデン氏に敗れる中、現職大統領として最も多くの票を獲得した。

トランプ氏に敵対すれば、代償を伴う反発が起きる可能性がある。特に上院をめぐっては、来年1月にジョージア州の2議席について決選投票が行われ、与野党どちらが上院をコントロールするかが決まるからだ。

また、資金調達や中間選挙を長期的に視野に入れていく必要もある。

バイデン氏はトランプ氏に520万票(約3.4%)の差をつけており、当選に必要な選挙人270人以上を獲得している。

トランプ氏は選挙後に公の場で演説はしていないが、接戦となっている多くの州について開票方法を疑問視するツイートを連発している。

トランプ氏が友人に対し、保守派の米フォックス・ニュースを弱体化させるためのデジタルメディア会社を立ち上げたいと述べていたとの報道もある。トランプ氏はフォックス・ニュースからの全面的な支持をもう受けられないと感じているという。

バイデン氏は何を?

バイデン氏は11日、副大統領時代に自身の首席補佐官を務めたロン・クレイン氏を大統領首席補佐官に起用すると明らかにした。

クレイン氏は1989年から1992年まで、当時上院司法委員会の委員長だったバイデン氏に指名され、同委員会の首席法務顧問を務めた。バイデン氏が副大統領に就任すると、2009年から2011年まで副大統領首席補佐官として仕えた。

首席補佐官は大統領の日々のスケジュールを管理する。大統領の門番と称されることがある。

バイデン氏は大統領への就任準備を進める中、世界各国の指導者や重要人物らとの電話会談を続けている。

12日にはローマ教皇フランシスコ1世とも電話会談した。バイデン氏は史上2人目のローマ・カトリック教徒のアメリカ大統領となる。

(英語記事 More Republicans back giving Biden briefings

提供元:https://www.bbc.com/japanese/54927041

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