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2020年12月24日

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1990年代のファッション界を代表するモデルのひとりだった英スコットランド出身のステラ・テナントさんが22日、急死した。遺族が23日、発表した。17日に50歳になったばかりだった。

テナントさんは1990年代にカール・ラガーフェルドやヴェルサーチなどの数々のコレクションでキャットウォークを歩き、「ヴォーグ」や「ハーパーズ・バザー」など多くのファッション誌の表紙を飾った。

遺族は、「ステラ・テナントが2020年12月22日に急に亡くなったことを、悲しみと共に発表します」とコメント。「ステラは素晴らしい女性で、私たちにインスピレーションを与えてくれる存在でした。いなくなってとてもさびしくなります」と述べている。

警察は「不審な状況は何もない」としている。

テナントさんは22歳だった1993年に、英ヴォーグ誌に登場して一気に注目された。シャネルやヴェルサーチのほか、アレキサンダー・マックイーン、カルバン・クライン、ジャンポール・ゴルチエ、バーバリーなど、数々のデザイナーやブランドに起用された。

ヴェルサーチはツイッターでテナントさんを追悼し、「長年にわたりジャンニ・ヴェルサーチのミューズで、家族の友だちだった」としのんだ。

https://twitter.com/Versace/status/1341776020488278016

テナントさんは、ショートカットの髪型や鋭角な輪郭など、両性具有的な外見で知られていた。第11代デヴォンシャー公爵アンドリュー・キャヴェンディッシュの孫で、貴族階級出身のモデルとしても有名だった。

2012年のロンドン夏季五輪大会では、ケイト・モスさんやナオミ・キャンベルさんなど、他の著名なイギリス人モデルと共に閉会式に登場した。

モデルになる前はロンドンの美術学校で学び、「初恋」と呼ぶ彫刻家の道を歩き始めていた。

英ヴォーグのカメラマン、スティーヴン・マイゼルさんに発見された後も、プロのモデルになりたいのか分からないと話していた。

2016年には英紙イヴニング・スタンダードに対して、「自分が物扱いされたいのか、分からなかった。巨大で軽薄な世界だと思っていて、疑ってかかっていた」と話している。

それでも、ファッション界の一員となったテナントさんを、デザイナーのラガーフェルドさんはシャネルの「顔」に選んだ。ブランドの創始者ココ・シャネルに顔立ちが似ているというのも、理由のひとつだったという。

第一子妊娠を機に1998年にいったんファッションショーから引退したものの、後に復帰した。

1999年にフランス出身の写真家デイヴィッド・ラスネさんと結婚し、4人の子供をもうけた。

ファストファッションが環境に与える負荷を懸念し、活動していた。

「自分たちの習慣を変えるには時間がかかるけれども、(ファッション界の省エネは)正しい方向への第一歩だと思う」と、2019年には英紙ガーディアンに話していた。

テナントさんは当時、自分は1990年代から着ている服を再利用し、年間では5点くらいしか新しい服を買わないと話していた。

「この年になれば、消費に大して興味がなければ、これは普通のことだと思う。若いころほど買い物が好きでなくなるのも。みんな前より少し、しっかり考える必要がある」

2012年には、スコットランド・ファッション名誉の殿堂に加えられた。

(英語記事 Stella Tennant: Model dies days after 50th birthday

提供元:https://www.bbc.com/japanese/55420629

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