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2021年7月22日

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米疾病対策センター(CDC)は21日、アメリカ人の平均余命が昨年1年間で1.5年短くなったと発表した。第2次世界大戦以来最大の下げ幅となった。

CDCのデータによると、アメリカ人の平均余命は2019年の78.8歳から2020年に77.3歳に縮まった。

CDCは、平均余命が縮んだ主な要因は新型コロナウイルスのパンデミックだとしている。薬物に関連した死者数が過去最多だったことも一因だという。

こうした中、米全土では新型ウイルス感染症COVID-19の感染が再び増加している。

当局によると、入院率は上昇し、1日の死者数も前週に比べて約50%増加している。同国の累計死者数は60万人以上に上る。

CDC国立衛生統計センター(NCHS)の報告書によると、アメリカ全体の平均年齢は77.3歳と、2003年以来の低水準となっている。

同報告書はCOVID-19による死者の増加が主な要因としている。また、2つ目の要因として、薬物の過剰摂取による不慮のけがを挙げている。

CDCは13日、アメリカで昨年1年間に、推定9万3331人が薬物の過剰摂取で死亡したとするデータを公表した。この人数は過去最多で、前年から30%近く増加していた。

人種的・民族的格差が拡大

21日に公表された報告書は、コロナ禍で、平均寿命における人種的・民族的格差が拡大したとも指摘した。

平均余命が最も大きく縮小したのは、ヒスパニック系男性で、過去1年間で3.7年縮んだ。黒人男性も3.3年縮まり、平均余命はわずか68歳となった。

黒人やヒスパニック系の女性も、白人男性や白人女性よりも急激に平均余命が短くなっている。

デューク大学医学部で集団健康科学を教えるレスリー・カーティス教授は、米公共ラジオNPRに対し、「今回の調査結果に、制度的人種差別の影響を見ずにはいられない」と指摘。「所得格差や社会的セーフティネット、さらには 人種的不平等や医療へのアクセスの有無など、さまざまな要因が挙げられる」と付け加えた。

(英語記事 US life expectancy has biggest fall since WW2

提供元:https://www.bbc.com/japanese/57925136

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