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2021年9月24日

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ローダ・オディアンボ、BBCアフリカ保健記者(ナイロビ)

アフリカ疾病予防管理センター(CDC)はこのほど、イギリスがアフリカ各国の新型コロナウイルスのワクチン接種証明書を承認しないと発表したことを批判し、アフリカでワクチン忌避が高まる可能性があると述べた。

アフリカCDCのジョン・ケンガソン所長は、イギリスの方針は混乱を招くもので、ワクチン接種事業に甚大な影響を及ぼすと述べた。

また、国際的に受け入れられないワクチンを打つ必要があるのかと疑問を持つ人々も出てくるだろうと指摘した。

アフリカでは、イギリスのこの政策が差別的だと怒りの声が上がっている。

「連帯や協力が全くない」

ケンガソン所長は記者会見で、「イギリスがなぜこのような立場をとったのか理解できない」と批判。

「イギリスの方針は、アフリカの人々に混乱を招くものだ(中略)ワクチンを受けるのを遠慮したり忌避したりする傾向が強まる」

ケンガソン氏はまた、イギリスがアフリカにワクチンを提供しているにも関わらず、それを打った人を承認しないのはなぜかと疑問を呈した。

「イギリスからのメッセージには、このパンデミックからみんなで立ち上がるための基礎であり、要素であるはずの、連帯や協力といったものが全く感じられない」

アフリカの接種完了は4%未満

世界保健機関(WHO)のリチャード・ミヒゴ博士(アフリカ担当)は、各国のワクチン接種証明書を承認するような相互的なシステムを構築するべきだと述べている。

アフリカ全体のCOVID-19ワクチン接種完了率は4%未満。一方、アメリカは54%、イギリスは65%となっている。

アフリカではほとんどの国でワクチンの供給不足が課題となっているが、南アフリカやコンゴ民主共和国などでは、ワクチン忌避が問題化しており、政府が接種を促している。

多くの国のワクチン証明書を受け付けず

イギリス政府は先週、イングランドへの国際渡航の規則として定めている赤・黄・青の交通信号システムのうち、もっとも規制の厳しい「赤」から数カ国を除外した。

一方で、イギリスと欧州連合(EU)、アメリカ以外の国のワクチン接種証明書は受け付けないため、渡航の際には引き続き隔離が必要となるとしている。イギリスの渡航制限は、イングランドについては英政府が決めるほか、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドについてはそれぞれの自治政府に決定権がある。

イギリスの新型ウイルスをめぐる対外政策については、インドでも批判が起きている。

同国はアジアやアフリカ、中南米向けの英アストラゼネカ製の新型ウイルスワクチンを製造している。しかしイギリス政府は当初、インド製のこのワクチンを、欧州でつくられているものとまったく同じにもかかわらず、渡航者向けの承認リストに入れていなかった。

イギリスはその後、インド製ワクチンも承認するとしているが、なお多くの国のワクチン証明書を承認しないとしている。

(英語記事 Africa's hesitancy fears over UK vaccine rules

提供元:https://www.bbc.com/japanese/58673986

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