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2022年4月19日

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米フロリダ州の連邦地裁は18日、ジョー・バイデン政権による公共交通機関でのマスク着用の義務付けについて、「違法」であり無効とする判断を下した。

キャサリン・キンボール・ミゼル連邦地裁判事は、公衆衛生機関である米疾病対策センター(CDC)が法的権限を逸脱し、マスク着用を義務付けていると指摘した。

「この国の制度では、たとえ望まれている結果の追求であっても、関係機関が違法に行動することは許されない」

ミゼル氏はドナルド・トランプ前大統領に任命された判事。フロリダ州を拠点としているが、連邦判事は全国的な政府の政策を阻止する判断を下すことができる。

これにより、全ての空港や列車、タクシー、交通ハブにおけるマスク着用義務は事実上撤廃される。

CDCは先週、飛行機や鉄道などの公共交通機関でのマスク着用義務の期限を、5月3日まで延長したばかりだった。

アメリカの空港警備を担う運輸保安庁は、今後はマスク着用の義務付けは行わないと認めた。

ユナイテッド航空、デルタ航空、アラスカ航空、アメリカン航空は、国内線と一部の国際線でマスク着用義務はなくなると発表した。

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ホワイトハウスのジェン・サキ報道官は、この判断は「残念」だとし、CDCは移動する際に口と鼻を覆うことを今も推奨していると述べた。

BBCはCDCにコメントを求めたが、すぐには応答はなかった。

ヴィヴェク・マーシー軍医総監は先週、新型コロナウイルス感染症COVID-19の患者の急増を受け、公共交通機関でのマスク着用義務が5月まで延長されると述べていた。

マスク着用義務の撤廃を求める訴訟は、2021年7月に保守系団体「Health Freedom Defense Fund」(HFDF)と、マスク着用で不安やパニック発作が増えたとするフロリダ州の住民2人が最初に起こしたもの。

CDCによるマスク着用の義務付けは特定のグループ(2歳未満の子どもなど)以外は免除されず、「恣意(しい)的で一貫性のない」ものだと、原告側は主張していた。

2021年2月にCDCが移動中のマスク着用を義務化して以降、ルールに従わない乗客に関連した事案が7000件以上報告されている。米連邦航空局(FAA)によると、そのうちの7割はマスク着用ルール関連だという。

バイデン政権の新型ウイルス対策をめぐってはこれまで、裁判所が様々な判断を出してきた。

米連邦最高裁は1月、大企業の従業員に新型ウイルスワクチン接種か、マスク着用と週1回のウイルス検査を義務付ける措置について、政府権限を逸脱しているとして施行を差し止める判断を下した

一方で、今月7日には米連邦巡回控訴裁判所が、連邦政府職員に接種を義務付ける大統領令について、テキサス州の連邦地裁が出した差し止め命令を覆した。

(英語記事 US judge throws out Biden's traveller mask mandate

提供元:https://www.bbc.com/japanese/61145745

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