BBC News

2022年4月21日

»著者プロフィール

米ニューメキシコ州の環境局は20日、昨年10月の映画の撮影中に小道具の拳銃から発射された実弾で死傷者が出た問題について、この映画のプロデューサーらに罰金を科すとともに、安全性のガイドラインに従わなかったとして強く非難した。

同州で行われていた映画「Rust」の撮影では、米俳優アレック・ボールドウィン氏がリハーサル中に使用した小道具の拳銃から実弾が発射された。これにより撮影監督のハリナ・ハッチンス氏(42)が亡くなったほか、監督のジョエル・ソウザ氏(48)がけがを負った。

環境局は今回、「Rust」の制作陣は「撮影現場での火器の取り扱いをめぐる危険性について全く無頓着だった」と指摘。制作陣に対し、罰金としては最高額の13万6793ドル(約1753万3000円)の支払いを言い渡した。

「Rust」の共同プロデューサーも務めていたボールドウィン氏は先に、自分は引き金を引いていないと話している。また、なぜ実弾が撮影現場にあったのかもわからないと述べていた。

環境局の報告書によると、同作品の制作陣は「現場で火器の安全手続きが行われていなかったことを知っており、職場慣行の見直しや修正を行わず、被雇用者の安全性に全く注意を払っていなかった」という。

制作会社は、この報告を認めることはできないため、不服申し立てを行うつもりだと話している。

「制作陣の失敗は深刻かつ故意」

ニューメキシコ州環境局のジェームズ・ケニー官房長官は、「標準的な業界慣行に従っていれば、ハリナ・ハッチンス氏の射殺とジョエル・ソウザ氏の重傷は発生しなかったことを示唆する十分すぎる証拠と、いくつかの管理の失敗があった」と述べた。

「調査の結果、Rustの制作陣の失敗は深刻かつ故意であると判断した」

「つまり、国の基準に従うのが雇用主の義務だが、Rustの現場ではそれが行われれなかったということだ」

「Rust」制作会社の広報担当ステファン・フリードマン氏はロイター通信を通じて発表した声明の中で、「当局の調査には感謝するが、その結果には同意できず、不服を申し立てる予定だ。私たちの思いと祈りは、ヘレナの家族のもとにある」と述べた。

ボールドウィン氏は以前、実弾は「撮影現場にあるはずもなかった」と述べており、レプリカのコルト.45口径リボルバーはリハーサル中に撃鉄を起こした後に発射されたと語っていた。

ボールドウィン氏の弁護士は、報告書が発表された後に声明を発表。「当局がこの報告書で、ボールドウィン氏が銃には偽物の銃弾しか入っていないと信じていたこと、制作に関する彼の権限は、脚本の変更とクリエイティブなキャスティングの承認に限られていたことを明確にし、ボールドウィン氏の無罪を証明したことを評価する」と述べた。

裁判記録によると、ボールドウィン氏はデイヴ・ホールズ助監督から銃を渡されたが、彼はその銃に実弾が入っていることを知らず、「コールドガン!」と叫ぶことで、空だと周囲に伝えたという。

ホールズ氏は、武器担当のハナ・グティレス=リード氏(24)から銃を渡されたとされる。グティレス=リード氏の弁護士は、彼女が「実弾がどこから来たのか」知らなかったと述べている。

(英語記事 Maximum fine for producers over Baldwin film death

提供元:https://www.bbc.com/japanese/61172371

関連記事

新着記事

»もっと見る