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2022年4月26日

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ズバイダ・アブドゥル・ジャリル、フランシス・マオ、BBCニュース

北朝鮮で25日夜、軍事パレードが開催された。最高指導者の金正恩(キム・ジョンウン)総書記は、核戦力の強化を誓うなど、挑戦的な演説を行った。

この日のパレードは、朝鮮人民軍の創設90年の記念日に合わせて行われた。国連が北朝鮮に対して禁止している大陸間弾道ミサイル(ICBM)も展示された。

北朝鮮は先月、これまでで最大とされるICBMの発射実験を実施。ICBMの実験は2017年以降で初めてで、国際社会の多くが非難した。

ICBMは核攻撃のために開発され、北朝鮮の攻撃範囲をアメリカまで広げるものとなっている。発射実験後、アメリカも北朝鮮に数種類の制裁を科した。

だが、金総書記はこれまでのところ、非難を浴びても態度を変える様子は見せていない。

朝鮮中央通信(KCNA)によると、金氏は、「核戦力を最速ペースで強化・開発するため、措置を取り続ける」と表明。核戦力について、いつでも行使できるよう「準備が欠かせない」と付け加えた。

金氏はまた、北朝鮮の核兵器は基本的に戦争に対する抑止力だが、他の手段としても使えると述べた。これは、攻撃されれば反撃するとした、これまでの発言と一致する。

国営メディアが公開したパレードの写真には、大型ICBM「火星17」が写っている。北朝鮮は先月、この巨大なICBMの初の発射実験に成功したと発表した。

ただ、韓国の専門家は、発射実験に成功したのか疑わしいと述べている。

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北朝鮮は通常、軍事パレードで新兵器を披露する。パレードでは、戦車、大砲、兵士などが長い行列を作る。

北朝鮮は今年に入ってたびたびミサイル発射実験をし、朝鮮半島の緊張を高めてきたことから、25日の軍事パレードは注目されていた。

衛星画像からは、北朝鮮が3月に豊渓里(プンゲリ)の核実験施設で活動を開始した様子が読み取れる。そのため、同国が核兵器と長距離ミサイルの実験を再開するのではないかとの懸念が高まっている。

一方、韓国では先の大統領選で、尹錫烈(ユン・ソギョル)氏が次期大統領に選出された。同氏は北朝鮮の行動を厳しく批判しており、両国の関係をぎくしゃくさせている。

韓国の徐旭(ソ・ウク)国防相は今月初め、韓国には北朝鮮のミサイル発射場を攻撃する能力があると発言。北朝鮮の猛反発を招いた

金氏は2018年、ドナルド・トランプ米大統領(当時)と会談した後、長距離弾道ミサイルと核実験のモラトリアム(一時停止)を実施した。

しかし2020年になって、この約束にはもう縛られないと表明した

アメリカのジョー・バイデン政権は、前提条件なしの協議再開に前向きだと繰り返し表明している。だが、制裁の廃止を要求している北朝鮮への関与については、これまでほとんど関心を示していない。

一方でバイデン氏は、韓国や日本との関係を優先。もうすぐ任期を終える文在寅(ムン・ジェイン)韓国大統領による、両国関係の円滑化の取り組みを支持してきた。

(英語記事 Defiant Kim Jong-un vows to ramp up nuclear weapons

提供元:https://www.bbc.com/japanese/61226200

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