2022年6月29日(水)

BBC News

2022年5月30日

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米司法省は29日、テキサス州ユヴァルディの小学校で起きた銃乱射事件をめぐり、警察の対応について検証する方針を示した。ジョー・バイデン大統領夫妻は同日、現場を訪れ、被害者家族らと面会した。

この事件では児童19人と教員2人が死亡。銃撃犯がいた教室に閉じ込められた子どもたちが必死に警察に通報する中、警官らは廊下で待機していたことが明らかになり、世論の怒りが高まっている。

司法省は検証の目的について、「警察の行動と対応について独立した立場からの説明を提供するとともに、乱射事件への準備と対応について、初動対応者の役に立つ教訓と最良の方法を明確にすること」だとした。

当局は27日、警察が「もはや銃撃は起きていない」と判断したため、教室への突入が40分遅れたことを認めた。

現場にいた警察の上官は、学校の用務員が鍵を持って到着するのを待つことにした。その時点で「危険にさらされた子どもはいない」か、「もはや誰も生きていない」と考えたからだったという。

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この事件では、サルヴァドール・ラモス容疑者(18)が24日、祖母を撃った後にロッブ小学校に侵入。合法的に入手したアサルトライフルAR-15、4年生の教室で発砲した。

犯行が1時間以上続いた末、容疑者は射殺された。容疑者は弾薬1657発と弾倉60個を所持していた。

「何とかする」

バイデン大統領は29日、ユヴァルディを訪れ、被害者家族に会った。生存者や初動対応者とも面会した。

ロッブ小学校の追悼式には、大統領の妻で教師のジル・バイデンさんも、大統領とともに出席。同校のマンディ・グテレス校長を2人で慰めた。

夫妻はどちらも、サングラスの下で涙を拭っていた。ジルさんは、子どもたちの写真を順番に触った。

夫妻はその後、地元のキリスト教会で行われたカトリックのミサに参列した。教会の外にいた抗議者たちは、大統領が外に出て来ると、「何とかしろ!」と叫んだ。

これに大統領は、「そうする」と答えた。

今回の事件で、アメリカでは改めて、銃規制を求める声が噴出している。しかし、共和党の有力議員らは規制強化に反対している。

アメリカでは今年に入って以降、4人以上が銃で撃たれるか殺されるかした事件が200件を超えている。

米政府関係者よると、今後数週間のうちにバイデン大統領が、具体的な政策を提案したり、大統領令の準備をしたりする可能性は低いという。議会上院における民主党と共和党の微妙な交渉を妨げないためだという。

共和党の複数の幹部はすでに、銃購入時の身元確認など、銃所有に関する規則強化を求める声に反対している。

ドナルド・トランプ前大統領は27日、全米ライフル協会(NRA)の年次総会で、まともなアメリカ人は「悪」から身を守るため、銃所有を許可されるべきだと述べた。

テキサス州選出のテッド・クルーズ上院議員(共和党)も、民主党とメディアが今回の銃撃事件を「政治化」し、「法を守る市民の憲法上の権利を制限」しようとしていると非難している。

追悼式の出席者ら間では

一方、ユヴァルディの追悼式の会場では、何人かの参加者が、より厳しい銃規制への支持をBBCに語った。

メリッサ・ランゲルさんは、購入時の年齢確認に賛成を表明。「18歳で銃が買えるなんて、どういうわけなのか」と疑問を口にした。

サンアントニオ在住のエドゥアルド・メッサさんは、「タバコやアルコールには年齢制限があるのに、なぜ銃にはないのか。今回のような集団殺害は本当に胸が張り裂け、悲しい」と話した。

異なる意見もある。地元の実業家タド・ノイツェさんは、自らも銃を所有しているとし、チェック強化の必要性に反対だとした。

「悪人は悪人だ。悪人は人を傷つける方法を見つけ出すものだ」

ロッブ小学校でめいのアナベル・ロドリゲスさんを亡くしたパトリシア・カスタノンさんは、バイデン大統領がどのような対応をしたとしても、自分の悲しみをを和らげることはできないと話した。

ロドリゲスさんは29日、「(バイデン氏)はめいを連れ戻せない。被害者たちを連れ戻せないし、誰にも連れ戻すことはできない」とBBCに語った。

(英語記事 US to review response to Texas school shooting

提供元:https://www.bbc.com/japanese/61628783

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