2022年7月2日(土)

BBC News

2022年6月13日

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ロシアの侵攻を受けているウクライナで義勇兵として戦った元英陸軍兵士が、ロシア軍が攻勢を強めるウクライナ東部で戦死した。遺族が公表した。

死亡したのは、3月に英陸軍を除隊しウクライナへ渡ったジョーダン・ギャトリー氏。このところ激戦が続くウクライナ東部セヴェロドネツクで、戦闘中に死亡した。

父親のディーン・ギャトリー氏は、息子は「英雄」だとソーシャルメディアに書いた。ジョーダン氏は「慎重に検討した上で」、大勢を助けるためにウクライナに渡ったのだという。

父ディーン氏はフェイスブックへの投稿で、息子が地元部隊の訓練を手伝っていたと明かした。さらに、セヴェロドネツクを防衛する最前線で息子が撃たれて死亡したと、10日に知らされたと付け加えた。

BBCの取材で、ギャトリー氏はかつてスコットランド・エディンバラ拠点の陸軍ライフルズ連隊第3大隊にライフル銃兵として所属し、今年3月に除隊した後、ウクライナへ渡航したことが分かった。

英外務省は「ウクライナで亡くなったイギリス人男性の家族を支援している」としている。

ウクライナのミハイロ・ポドリャク大統領顧問は、ジョーダン・ギャトリー氏は「真の英雄」だとツイート。「ウクライナと自由な世界を守るために彼が貢献してくれたことを、我々はこれからもずっと忘れない」と書いた。

ギャトリーさんの遺族は、「(ウクライナに)いる息子のチームから、息子の豊富な知識や兵士としてのスキル、仕事への愛情について、メッセージが複数寄せられた」と書いた。

「息子のチームは私たちと同様に、みんな息子のことを愛していたと言っている。息子は兵士としての任務だけでなく、ウクライナ軍を訓練することで、大勢の生活にとてつもなく大きく貢献した」

「ジョーダンと彼のチームは、自分たちの活動をとても誇りに思っている。息子はよく、自分たちの任務は危険だが必要なのだと話していた」

「息子は自分の仕事を愛していた。私たちは彼をとても誇りに思う」と、父親は書いた。「息子は本当に英雄だ。永遠に私たちの心の中に残る」。

侵攻開始後にウクライナでイギリス人が死亡したのはギャトリー氏が2人目。4月には、ウクライナ軍のために戦闘に加わっていたとみられるスコット・シブリー氏が亡くなっている


英外務省はウクライナへの渡航を控えるよう勧告している。英国防省も、イギリスからウクライナへ行き、現地の戦闘に参加した者が、刑事罰に問われる可能性があると注意喚起している。

3月には英軍トップのサー・トニー・ラダキン国防参謀総長がBBCに対して、イギリス人は戦うためにウクライナへ行くのではなく、別の形で支援すべきだと話していた。

今月9日には、ウクライナのために現地で戦い、捕虜になったイギリス人2人とモロッコ人1人が、ウクライナ東部で開かれたロシアの「代理法廷」で死刑を宣告された

東部ルハンスク州セヴェロドネツクでは重砲を使った激しい市街戦が起きており、ロシア軍とウクライナ軍双方に多数の犠牲者が出ているとされる。

同州のセルヒィ・ハイダイ知事はウクライナのテレビ局に対し、ロシアの砲撃により市内の化学工場で大規模な火災が発生したと明らかにした。ウクライナ当局は最大800人の市民が化学工場の地下防空壕に隠れていると推計している。

(英語記事 Former British soldier dies fighting for Ukraine

提供元:https://www.bbc.com/japanese/61779624

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