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2022年6月18日

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ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は17日、ウクライナ侵攻を受けて西側がロシアに科している制裁は「狂っているし、考えなしだ」と批判した。他方で大統領は、ロシア企業に国内事業を継続するよう求めた。

サンクトペテルブルクで開かれた毎年恒例の国際経済フォーラムに出席したプーチン氏は、「ロシアに対する経済的な電撃戦は当初から、成功するわけがなかった」として、西側の制裁はロシアよりも制裁する側の当事国にとって「大きな打撃」になっていると述べた。

西側諸国はロシアを制裁しつつ自国経済を守ろうとしている。対してプーチン氏は、欧州連合(EU)が対ロ制裁のせいで4000億ドル(約54兆円)を失うかもしれないと指摘。さらに、EUではインフレが進行中で、欧州の人たちの真の利益は脇に追いやられていると述べた。ただし、具体的に何を意味するのかは明示しなかった。

しかし、ロシア国内ではすでに政権関係者から、西側の制裁でロシア経済に深刻な悪影響が出ているという警告が出ている。ロシア中央銀行のエリヴィラ・ナビウリナ総裁は16日、「ロシアの国内総生産(GDP)の15%」が国際社会の対応に脅かされていると述べた。

ナビウリナ総裁はさらに、「前のようにはならないのはだれの目にも明らかだ」とサンクトペテルブルクの会議で発言し、急速な回復については否定的な見通しを示した。

「外部の状況は当面、あるいは永遠に、変化してしまった」と総裁は述べた。

17日にはロシア最大手銀行のズベルバンクが、ロシア経済が2021年の水準に回復するには、10年以上かかるかもしれないと警告している。

しかし、プーチン大統領は経済フォーラムで前向きな発言を続けた。多くのロシア企業が国外事業に注力しつつあるという指摘もある中、プーチン氏はロシア企業に国内事業を継続するよう呼びかけた。

「国内に投資してもらいたい。自宅の方が安全だ。聞く耳を持たなかった連中は国外で何百万も失っている」と、大統領は述べた。

プーチン氏はさらに、ウクライナとの戦争が続くことで世界的な食糧難が起きるという懸念について、ロシアは穀類や肥料の輸出を大幅に拡大する能力があると主張。穀類の輸出高だけで約5000万トンまで増やせると述べた。

ウクライナはロシアと同様、世界有数の穀類生産国だが、黒海沿いの港湾がロシア軍によって封鎖されているため、大量の穀類が輸出できず、滞留している。

(英語記事 Russia's Putin condemns 'mad and thoughtless' Western sanctions

提供元:https://www.bbc.com/japanese/61836033

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