2022年6月27日(月)

BBC News

2022年6月20日

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中国が5月に輸入したロシア産原油は、前年比55%増と、ロシアが中国の原油輸入元としてサウジアラビアを抜いて首位になったことが、中国当局が20日に公表したデータで明らかになった。ウクライナ侵攻をめぐり西側諸国がロシアに制裁を科す中、ロシアが割安な原油を中国に輸出したことが背景にある。

中国税関総署のデータによると、東シベリア太平洋パイプライン経由の供給とロシアの欧州および極東の港からの海上輸送を含む、5月のロシア産石油の輸入量は合計842万トン近くに上った。

これまで中国からサウジアラビアから最も多く原油を輸入していたが、5月のサウジアラビアからの輸入高は782万トンで、2位になった。

中国は割安なロシア産原油の輸入を増やし、5月のロシア産原油の輸入が前年比55%増の過去最高を記録した。

欧州やアメリカの買い手が、侵攻をめぐる制裁に則りロシア産エネルギーを敬遠する中、国営の石油精製大手シノペックや、国営振華石油などの中国企業は大幅な値引きを提示され、この数カ月でロシア産原油の輸入を増やしてきた。

中国とロシアは2月初旬の首脳会談後の声明で、両国の友好関係に「限界はない」としていた。

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アメリカとイギリスは3月、ロシア産の石油の輸入を禁止すると発表。欧州連合(EU)も、ウクライナ侵攻に対する欧米の経済制裁強化の流れを受け、ロシア産ガスへの依存を解消する方向で動いている

ジョー・バイデン米大統領は当時、「ロシア経済の大動脈」を狙った措置だとした。

エネルギー輸出はロシアにとって重要な収入源だが、この動きは欧米の消費者にも影響を与える可能性が高い。

収入が戦費を上回る

先週には、フィンランドに拠点を置くシンクタンク「エネルギー・クリーンエアー研究センター」(CREA)が、ウクライナにおける戦争の最初の100日間で、ロシアは石油とガスの輸出によって約1000億ドル(13兆4000億円)の収入を得たとする報告書を公表した。

それによると、この収入のうちEUが61%を占めており、輸入額は約590億ドルだった。

ロシアの石油とガスは、全体としては輸出が減少している。ロシア政府のエネルギー販売による収入は、1日あたり10億ドルをはるかに超えていた3月をピークに下落している。

それでも、開戦から最初の100日間でみると、収入が戦費を上回った。CREAはロシアの戦費を、1日あたり約8億7600万ドルと見積もっている。

イラン産原油の購入続く

中国当局のデータでは、イラン産原油の輸入量は26万トンと、昨年12月以来3度目のイランからの出荷があったことが示された。

アメリカは核合意をめぐりイラン産の原油輸入を禁止する制裁を科しているが、中国はイラン産原油の購入を継続している。

(英語記事 Russia becomes China's biggest oil supplier

提供元:https://www.bbc.com/japanese/61861915

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