2022年6月30日(木)

BBC News

2022年6月23日

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アフガニスタン南東部で22日未明に発生した強い地震で、同国で実権を握るイスラム主義勢力タリバンの現地当局者は、死者が1000人を超え、けが人は少なくとも1500人に上っていると明らかにした。タリバンは国際社会に支援を求めている。

地震は現地時間午前1時30分(日本時間午前6時)過ぎに発生。多くの人が就寝中だった。

震源は、南東部ホスト州の州都ホストから約44キロの地点とされる。地震学者によると、震源の深さは約51キロで、地震の規模を示すマグニチュードは6.1だった。

隣接するパクティカ州が被害が最も大きかったとみられる。国連は緊急避難所と食料の提供を急いで進めている。

救助作業は、強い雨とひょうに妨げられている。がれきの下で身動きが取れなくなっている人も多数いるとみられている。

「同じ部屋の家族はきっと死んだ」

現地の医師はBBCに、これまでのところ犠牲者は、パクティカ州のガヤン地区とバルマル地区に集中していると話した。現地メディアは、ガヤン地区にある1つの村が完全に破壊されたと伝えた。

シャビールという名の被災者はBBCに、「ゴロゴロという音がして、ベッドが揺れ出した」、「天井が落ち、閉じ込められたが、空が見えた。肩が外れ、頭が痛かったが、抜け出した。同じ部屋にいた家族のうち、7人から9人はきっと死んだと思う」と話した。

パクティカ州の医師は、「地震の前も(医療は)人員も施設も不十分だったが、地震によってわずかな資源が完全に失われた」、「同僚がどれだけ生き延びたかもわからない」と語った。

携帯電話の中継塔も倒壊し、通信が困難になっている。現地ジャーナリストはBBCに、連絡が取れるようになれば、死者の報告はさらに増える可能性があると話した。

タリバンが支援の拡大求める

アフガニスタンでは昨年8月、西側諸国が支援していた政府が崩壊し、タリバンが権力を掌握した。多数の死者が出ている今回の地震は、タリバンにとって難題となっている。

タリバン高官のアブドゥル・カハール・バルキ氏は、「残念なことに私たちの政府は制裁下にあり、国民に必要な支援をすることが財政的に不可能だ」と説明。

「国際救援機関が支援しており、近隣の国々、世界各国も支援を申し出ている。私たちはそれに感謝し、喜んで受け入れる」、「支援はかなり大規模な増強が必要だ。今回の地震は、何十年も経験したことがない壊滅的なものだ」と述べた。

国連および隣国パキスタンの援助機関は、医療チームの派遣や医薬品の提供などの人道支援を進めている。

年500人以上が地震で死亡

アフガニスタンは活断層が多く、地殻変動が激しい地域に位置しており、地震が発生しやすい。

国連人道問題調整事務所(OCHA)によると、アフガニスタンでは過去10年間で7000人以上が地震で死亡している。年平均では地震による死者は約560人となっている。

直近では、今年1月の地震で20人以上が死亡し、何百もの家屋が倒壊した。

同国は、不安定で造りの悪い家屋が立っている農村部が多く、地震が起こると被害が大きくなりやすい。

タリバンに支配される以前から、同国の救急当局は自然災害の対応に苦慮してきた。使用可能な航空機やヘリコプターはほとんどない状態が続いている。

今回の地震の揺れは、震源から500キロ以上離れたアフガニスタン、パキスタン、インドの各地で感じられた。アフガニスタンの首都カブールや、パキスタンの首都イスラマバードでも揺れを感じたとの証言もある。

(英語記事 Taliban appeal for aid after deadly earthquake

提供元:https://www.bbc.com/japanese/61905317

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