2022年8月14日(日)

BBC News

2022年7月26日

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東京・秋葉原で2008年に7人を殺害し、10人に重軽傷を負わせたたなどとして死刑判決が確定していた、加藤智大死刑囚(39)の死刑が26日午前、東京拘置所で執行された。古川禎久法相が臨時の記者会見で発表した。

NHKなど複数報道によると、同日午前11時から臨時の記者会見を行った古川法相は、今月22日に執行命令書に署名したと説明した

法相は、「7名もの被害者の尊い命を奪い、10名の被害者に重傷を負わせるなど、極めて重大な結果を発生させ社会にも大きな衝撃を与えた、誠に痛ましい事件。突然の凶行により命を奪われた被害者はもちろんのこと、ご遺族の方々にとっても無念この上ない事件だと思う」との見解を示し、「裁判で十分な審理を経た上で、最終的に死刑判決が確定したもので、法務大臣として慎重な上にも慎重な検討を加えた上で、死刑の執行を命令した」と述べた。

死刑制度の存廃に関する議論については、「凶悪犯罪がいまだ後を絶たない」ため、「死刑はやむをえず、廃止は適当ではない」との見解を示した。

ネットの嫌がらせに怒りと供述

加藤死刑囚が多数の命を奪った事件は、近年の日本で最も衝撃的な事件の1つとされる。

確定判決によると、加藤死刑囚は25歳の時、秋葉原の繁華街で昼食の時間帯に、トラックを運転して大勢の歩行者の中へ突っ込み、3人を殺害、2人にけがを負わせた。

さらに、トラックを降りてダガーナイフで通行人を刺し、4人を死亡させ、8人にけがを負わせた。その後、現場で警察に逮捕された。

裁判では、インターネット上の嫌がらせを受けて怒りを覚えたとして、犯行を認めた。

東京地裁は2011年、「人間性の感じられない残虐な犯行」だとして、死刑を宣告した。2012年9月の二審東京高裁も一審判決を支持し、弁護側の控訴を棄却。さらに最高裁は2015年2月に加藤死刑囚の上告を棄却し、死刑が確定した。

ナイフ所持取り締まりが強化

この事件は当時の日本で、無差別殺人やネットの影響、若者のメンタルヘルス支援の不備などをめぐって、多くの議論を呼んだ。

事件後、ナイフの所持に関する法律が厳格化された。

日本における死刑執行は、今年になって初めて。昨年12月に死刑囚3人が絞首刑に処されて以来の死刑執行となった。死刑確定者は現在100人以上いる。

日本は、いまだに死刑を続けている数少ない先進国の1つ。国内外の人権団体などから幅広い批判を受けている。

(英語記事 Tomohiro Kato: Japan executes Akihabara mass murderer

提供元:https://www.bbc.com/japanese/62301982

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