2022年8月14日(日)

BBC News

2022年7月29日

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アメリカのジョー・バイデン大統領と中国の習近平国家主席は28日、電話協議を行い、台湾をめぐり互いに警告を発した。協議は2時間以上に及んだ。

バイデン大統領は習主席に対し、アメリカは台湾の地位を一方的に変更しようとするいかなる動きにも強く反対すると述べた。

ただ、台湾をめぐるアメリカの政策に変わりはないとした。

一方、習氏はバイデン氏に対し「火遊びする者は身を焦がす」と警告し、「一つの中国」の原則を守るよう伝えたと、中国政府は説明した。

台湾をめぐる米中の緊張関係は、ナンシー・ペロシ米下院議長が台湾を訪問予定だとの観測が広がる中で高まっている。

米国務省は、ペロシ氏はいかなる訪問も表明していないとしている。だが、中国側は、そのような訪問があれば「深刻な結果」をもたらすことになると警告している。

バイデン氏は、ペロシ氏の台湾訪問について20日、「米軍はそれがいい考えだとは思っていない」と記者団に説明。同時に、中国側のレトリックは「明らかに助けにならないし、必要ない」と述べた。

下院議長は副大統領に次ぐ立場にある。ペロシ氏の台湾訪問が実現すれば、1997年のニュート・ギングリッチ下院議長(当時)以来となる。

直接会談の可能性探る

米政権幹部によると、バイデン氏と習氏は電話協議で、直接会談の可能性についても話し合った。電話協議は「率直」かつ「誠実」なものだったという。

バイデン氏は副大統領時代の2015年、アメリカを訪問した習氏をもてなしたことがある。しかし、大統領就任後は直接面会していない。

中国は台湾を、自国から分離した省で、統一されるべきだと考えている。そのための武力行使の可能性も排除していない。

「一つの中国」政策のもと、アメリカは外交上は台湾政府を承認していない。しかし、「台湾関係法」に基づき、台湾が自衛できるよう武器を販売している。

その他の議論

ホワイトハウスによると、両首脳は台湾問題のほか、気候変動や健康安全保障などさまざまな問題について議論したという。

バイデン政権はトランプ前政権時代に課した中国製品への関税の解除について検討している。関税の解除がアメリカで高まるインフレを緩和する可能性があるとみているためだが、米政府高官によると、この日の議題にはあがらなかったという。

BBCのバーバラ・プレット・アッシャー米国務省担当特派員は、両首脳があからさまな対立を避けたがっているとする複数のアナリストの見方を伝えた。ただ、両首脳は対立する主張を変えようとはしていない。このことは、電話協議に関する対照的な声明に改めて示された。

ホワイトハウスは短い声明の中で、「責任を持って相違に対処」し、「利害が一致する」部分で協力するための試みの一環だと、この日の協議を説明した。

一方で中国は、より長文の声明を発表し、両国の利害の多くは一致しているとした。しかし、両国の関係悪化の責任はアメリカにあるとし、バイデン政権が中国を「主要ライバル」で「最も深刻かつ長期的課題」とみなしていると批判した。

(英語記事 Xi and Biden exchange warnings on Taiwan

提供元:https://www.bbc.com/japanese/62317953

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