2022年8月18日(木)

BBC News

2022年7月30日

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スペインのペドロ・サンチェス首相は29日、省エネルギー対策として公共および民間セクターの労働者にネクタイの着用をやめるよう呼びかけた。欧州各国はこの数週間記録的な高温に見舞われており、この日スペインの首都マドリードでは摂氏36度に、セビリアでは39度に達した。

サンチェス首相は、ウクライナでの戦争を受けて欧州諸国がロシア産ガスへの依存度を下げようと努力する中、スペイン政府は8月1日から「緊急の」省エネ対策を導入すると述べた。

マドリードで行われた記者会見で、サンチェス氏は自分がネクタイをしていないことに触れ、大臣や公務員、民間セクターの労働者にも同じように行動してほしいと述べた。

「こうすれば全員でエネルギーを節約できる」と付け加えた。

サンチェス氏は、これによって大勢がより涼しく過ごせるようになり、その結果、エアコンの使用頻度が減少してエネルギーコストも下がるとした。

こうした動きはスペインに限ったことではない。日本では2011年、夏に涼しい服を着用するようオフィスワーカーに推奨する「スーパークールビズ」キャンペーンが導入された。

猛暑に見舞われているイギリスでは最近、政治家が下院でスーツの上着を脱ぐことが可能になった。

サンチェス政権は8月1日に承認される見込みの省エネ令の実現に取り組んできた。

これには冷気の漏れを防ぐために可能な限りドアを閉めておくよう企業に奨励することなどが含まれる。同様の規則は24日にフランスで導入された

こうした措置は、再生可能エネルギーを促進し、ウクライナへ侵攻したロシアのガスに対する欧州諸国の依存度を下げることを目的とした、欧州委員会の2100億ユーロ(約28兆円)規模の「REPowerEU」計画の一環。

ドイツもこれに追随しており、同国北部ハノーファーでは公共プールとスポーツセンターで冷水シャワーのみを提供すると発表している。

数週間にわたる異常な高温は、世界各国の政府に、環境保全やコスト削減の観点からエネルギー使用について再考させるきっかけとなった。

人為的な気候変動の影響で、熱波は以前より頻繁かつ激しくなり、期間も長くなっている。

地球の温度はすでに産業革命以前のレベルから1.1度上昇している。世界各国の政府が二酸化炭素(CO2)排出量を大幅に削減しない限り、気温は上昇し続ける見通し。

直近の熱波の影響で、スペインでは過去2週間で500人以上が死亡している。

世界保健機関(WHO)は欧州における最近の熱波が「不要な死」の原因になっていると指摘した。

(英語記事 Stop wearing ties to save energy, Spanish PM says

提供元:https://www.bbc.com/japanese/62343520

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