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BBC News

2022年10月30日

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韓国・ソウルの繁華街で29日夜、ハロウィーンを前に集まった多数の人が倒れ、150人以上が死亡、80人以上が負傷した。消防当局によると、死者の数はさらに増えるおそれがある。人気繁華街の梨泰院(イテウォン)ではこの夜、31日のハロウィーンを前に仮装などした大勢が集まっていた。

当局によると、少なくとも153人が死亡し、82人が負傷した。事故原因は調査中。現場からの情報では、狭い路地で大勢が次々と重なり合って倒れたという。

韓国大統領府によると、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は緊急会合を開き、被害者の救急治療を素早く助けるよう、タスクフォースの設置を指示した。

梨泰院は飲食店やクラブなどが集まり、外国人や若者に人気の歓楽街。新型コロナウイルスのパンデミック以来、感染対策用のマスクをしなくても良いハロウィーンは初めてで、この夜は大勢が思い思いの仮装をして集まっていた。

事故後の現場の映像には、急行した救急隊が路上に並ぶ被害者に心肺蘇生法(CPR)を施したり、心臓マッサージをしながら救急車に運ぶ様子、重なり合って倒れた人たちを助け起こす様子が映っている。青いシーツをかけられた複数の遺体が路上に並ぶ様子も、現場映像から見て取れる。

梨泰院のあるソウル・龍山区の消防幹部によると、死亡した人のほとんどは10代か20代。負傷者のうち、19人が重傷だという。また、死者のうち19人、負傷者のうち15人が外国人だとしている。遺体は近親者による身元確認のため、近くの体育館や病院に運ばれた。

死傷者がこれだけ増えたのは、大勢が押されて倒れ、踏まれたことが原因だと消防幹部は話した。

事故当時、梨泰院には約10万人が集まっていたとされる。


消防防災庁によると、事故対応のため、ソウル市内の救急隊員全員が出動した。

イギリスのリシ・スーナク首相、フランスのエマニュエル・マクロン大統領、カナダのジャスティン・トルドー首相、欧州連合(EU)の外相に当たるジョセップ・ボレル外交安全保障上級代表らは次々と、哀悼の意を表した。アメリカのジェイク・サリヴァン国務長官は、支援を表明した。

ジョー・バイデン米大統領はファースト・レディーのジル・バイデン氏と連名で、「大韓民国の人たちと一緒に悲しんでいる」、「愛する人を失った遺族に心からお悔やみを申し上げる」と追悼のメッセージを寄せた。

大統領夫妻はさらに、「負傷した全ての人たちが素早く回復するように願っている」として、「両国の同盟はかつてないほど活力に満ちており、かつてないほど重要だ。両国民の結びつきは、かつてないほど強力だ」と述べた。

「表で何かひどいことが」

大勢が重なり合って倒れる事故が始まった際、ジョン・ガウルさん(30)は梨泰院のバーにいた。AFP通信の取材に「表で何かひどいことが起きていると、友人が言うので、何のこと?と聞き返した。外に出てみると、路上で大勢がCPRをしていた」と話した。

現場映像の中には、坂になっている狭い道路で大勢の人がひしめきあう様子が映っているものもある。

現場で応急手当をした医師は、自分がCPRを始めた時、被害者は2人だったが、「それからすぐに被害者の数が爆発的に増えて、救急隊員の人数より多くなった」と話した。

事故に先立ち、梨泰院にいた複数の人はソーシャルメディアに、あまりに混雑しているので危ないのではないかと書いていた。

現場を目撃したパク・ジュンフンさんはロイター通信に、梨泰院がクリスマスや花火大会の日に混雑するのはいつものことだが、「今日の人数はその何十倍にもなっていた」と話した。

韓国のジャーナリストによると、龍山区の全携帯電話に緊急連絡が入り、「梨泰院のハミルトン・ホテル近くで事故があった」ため、できるだけ早く帰宅するよう全市民に呼びかけられたという。

(英語記事 Itaewon crowd surge: Horror as nearly 150 die in Seoul district

提供元:https://www.bbc.com/japanese/63443575

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