2022年12月9日(金)

BBC News

2022年11月25日

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アメリカの著名女性コラムニスト、E・ジーン・キャロル氏は24日、ドナルド・トランプ前米大統領をニューヨーク州で提訴した。1990年代にトランプ氏にレイプされたとしており、24日に同州で成立したばかりの「成人サバイバー法」に基づいて訴えた。

同法は今後1年にわたり、時効が成立している性暴力疑惑について、被害者による提訴を可能にする。

キャロル氏は、27年前にマンハッタンの高級デパート「バーグドルフ・グッドマン」の更衣室でトランプ氏に襲われたと主張している。

トランプ氏はこの疑惑を否定している。

「成人サバイバー法」は、被害者の年齢が事件発生時に18歳を超えていて、すでに時効が成立している事件を対象としている。

被害者が未成年だった場合に適用される同州の「子ども虐待法」をモデルに作られた。

2019年に施行された同法では、2年間にわたって被害者からの提訴を受け付けた。その結果、キリスト教教会や病院、学校、児童キャンプなどを含むさまざまな機関に対し、約1万1000件の訴えが出された。

キャロル氏は2019年に初めて疑惑を公表した際にうそだと非難されたことを受け、トランプ前大統領を名誉毀損でも訴えている。トランプ氏はキャロル氏の主張を「フィクション」だとしている。この件に関する民事裁判は来年2月6日に予定されている。

キャロル氏の弁護人を務めるロバータ・カプラン氏は声明で、24日に起こした新たな訴訟は、トランプ氏の暴行容疑をめぐって責任を追及するのが目的だと説明した。

一方、トランプ氏側のアリナ・ハッバ弁護士は米メディアに対し、被害を公表する個人を尊重し称賛するとした一方で、「本件は残念ながら、法律の目的を乱用している」、「本当の被害者の信頼性を法的に損なう危険性がある」と述べた。

新法で他の提訴も

「成人サバイバー法」を利用した提訴は他にも予定されている。

その中には、ニューヨーク・プレスビテリアン教会やコロンビア大学に関連する病院の元婦人科医で、数十人の患者が性的虐待を受けたとして非難しているロバート・ハッデン被告に対する集団訴訟計画もある。

ハッデン被告は2016年、性犯罪疑惑について州裁判所で有罪判決を受けたが、20年以上にわたって女性患者を虐待したとして連邦当局が起訴した事件では無罪を主張している。

性犯罪被害者の支援者らは、今回の法律が、トラウマや報復への恐れからこれまで被害を訴え出られなかった人々に機会を与えると考えている。

アメリカでは、2018年に広がった性暴力被害者を支援する「#MeToo」運動をきっかけに、ニュージャージー、カリフォルニア、アリゾナ、モンタナなどの各州が、性犯罪の時効を延長したり、一時的に撤廃したりしている。

(英語記事 Trump sued as NY's historic abuse law takes effect

提供元:https://www.bbc.com/japanese/63752477

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