2023年1月30日(月)

BBC News

2023年1月1日

»著者プロフィール

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は12月31日、ロシア国民に向かって、ウラジーミル・プーチン大統領はロシアを破壊しているとロシア語で呼びかけた。一方でウクライナ国民に向かっては、新年に勝利を願うと語りかけた。

大みそかにプーチン大統領は、軍服姿の大勢の前に立ち、新年に向けたあいさつをした。これを受けてゼレンスキー大統領は、ロシアの大統領が自軍を率いるのではなく、兵の後ろに隠れていると非難した。

12月31日から1月1日にかけて、ウクライナは首都キーウをはじめ各地でロシアによる砲撃を受けた。少なくとも1人が死亡し、数十人が負傷した。ウクライナ軍のヴァレリー・ザルジニー総司令官は、ロシアが31日に打ち込んだ巡航ミサイル20発のうち、ウクライナ軍は12発を撃墜したと述べた。

こうした状況でゼレンスキー大統領は通信アプリ「テレグラム」で、31日の攻撃の実行者は非人間的だとウクライナ語で非難。続いてロシア語に切り替えると、「あなた方のリーダーは、自分が前線で指揮していて、軍は自分の後ろに従っていると、皆さんに見せようとしている。しかし実際には、彼は隠れている。軍の後ろに隠れ、ミサイルの後ろに隠れ、邸宅や宮殿の壁の後ろに隠れている」のだと語りかけた。

「(プーチン氏は)皆さんの後ろに隠れている。そして皆さんの国と未来を、燃やしている。ロシアによるテロについて、誰もあなたたちを許さない。世界のだれも、あなたたちを許しはしない。ウクライナは許さない」と、ゼレンスキー大統領はロシア語で重ねた。

願うのは「勝利」

ゼレンスキー氏はのちにこれとは別に、ウクライナ国民へ新年のあいさつを発表。ロシアの侵攻を跳ね返してきた国民の「とてつもない」取り組みに感謝した。

「ウクライナの皆さん、皆さんはものすごい。これまで達成してきたこと、いままさに成し遂げていることを見てください。『世界2位』と言われていた軍を、我が軍の兵士たちが初日から撃破してきた、そのすごさを見てください」

「大戦争において小事などありません。無用なことなどありません。私たち一人一人が戦士で、一人一人が前線です。一人一人が防衛の基礎を担っています。私たちはひとつのチームとして戦っている。国全体が、すべての州が。皆さん全員を尊敬します。ウクライナのあらゆる不屈の地域に感謝したい」と大統領は述べた。

さらにゼレンスキー氏は、「新年が来るまで残り数分です。全員に祈りたいことはひとつ、勝利です。それが一番のことで、すべてのウクライナ人に共通する願いです。新年は帰還の年になりますように。国民が帰還し、兵士は家族の元に戻り、捕虜は自宅に戻り、移民はウクライナに戻ってくるように。私たちから盗まれたものが戻ってくるように。子供たちには子供時代が、私たちの親には穏やかな老年期が」と語りかけた。

「西側が嘘をついた」とプーチン氏

プーチン氏の新年のあいさつは、ロシアが2023年になるタイミングに合わせて、国内の11の標準時で次々と放送された。

プーチン氏は、ロシアの未来がかかっているとして、ウクライナで戦う兵を支えるよう国民に呼びかけた。

「かねて分かっていたことを今あらためて確認しているが、主権を持つ独立したロシアが確かな未来を築けるかは、すべて我々にかかっている。我々の力と意志に」と、プーチン氏は述べた。

大統領はさらに、ウクライナ侵攻は、「この国の国民と歴史的な国土を守る」ためのことだとして、「道義的、歴史的な正義は我々の側にある」と強調した。

ウクライナ侵攻は、「この国の国民と歴史的な国土を守る」ためのことだと強調し、「道義的、歴史的な正義は我々の側にある」と強調した。

プーチン氏はさらに、昨年2月24日に始まったウクライナ侵攻は、西側の「挑発」が原因だと非難。「西側は平和について嘘をついた。西側は侵略の準備をしていた(中略)そして今では、ロシアを弱らせて分裂させるため、皮肉にもウクライナとその国民を利用しているのだ」と述べた。

ロシアのウクライナ侵攻開始に関する、プーチン氏やロシア政府のこの主張を、ウクライナと西側諸国は否定している。

(英語記事 Ukraine war: Zelensky tells Russians - Putin is destroying you

提供元:https://www.bbc.com/japanese/64138066


新着記事

»もっと見る