2023年1月30日(月)

BBC News

2023年1月18日

»著者プロフィール

世界第2位の経済大国である中国の昨年の国内総生産(GDP)成長率は3%で、過去50年近くで2番目の低水準だったことが、国家統計局の17日の発表で明らかになった。

中国政府の目標だった5.5%には届かなかったものの、大方の市場予想は上回った。

中国では新型コロナウイルスのパンデミック下の2020年にGDP成長率2.2%を記録。これを除くと、今回の経済成長率はマイナス成長だった1976年以降で最も低かった。この年には、中国共産党の創設者・毛沢東氏が死去した。

中国は昨年12月、ゼロコロナ政策を廃止した。この政策は昨年の経済活動に大きな影響を与えていたが、突然の緩和により感染が拡大しており、今年前半の経済成長の足を引っ張るとの懸念も出ている。

仏金融大手BNPパリバの栄静副チーフエコノミストは、「統計は我々の予想を上回るものだった。それでもなお、中国経済がゼロコロナ政策で強い打撃を受けていたことが明らかになった」と解説した。

中国の経済指標について、専門家からは慎重な意見が出ている。数値そのものよりも、データの軌跡が中国経済の状況を知る上で有効な指針になると警告する声もある。

<関連記事>


このほか、昨年12月の小売売上高や鉱工業生産なども、市場予想は上回ったものの、パンデミック以前の水準には達しなかった。

投資会社ヴァンガードの王黔アジア太平洋担当チーフエコノミストは、「これは経済にとって悪いニュースではない。昨年末にかけての感染拡大の割に、家計消費は活発化しているように思える」と語った。

「中国は2023年に向けて、以前より力強い勢いを持っている。(中略)これが経済成長に前向きな影響を多くもたらすだろう」

エコノミストらはここ数カ月、世界経済の状態について警告を発しており、成長に影響を与えるいくつかの問題を取り上げている。

世界銀行は先週、世界経済が「リセッション(景気後退)入りの瀬戸際にある」と指摘。今年の経済成長率見通しを1.7%に下方修正し、ロシアのウクライナ侵攻やパンデミックに端を発するさまざま要因が原因だと述べた。

また、経済成長への影響力が最も大きいアメリカとユーロ圏、中国が「顕著な弱体化の時期を迎えて」おり、「より貧しい国が直面する問題を悪化させている」と分析している。

IMFは開放継続を求める

一方、国際通貨基金(IMF)のクリスタリナ・ゲオリギエヴァ専務理事は、中国政府に経済を開放し続けるよう要求した。

「中国にとって最も重要なのは、方針を変えず、経済再開から後戻りしないことだ」、「このままいけば今年半ばくらいには、中国は世界の平均成長率にプラスの貢献ができるようになるだろう」と、ゲオリギエヴァ専務理事は述べた。

S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスの許雅婷チーフエコノミストはBBCに対し、経済再開以来、中国の消費者活動が徐々に回復している兆候があると述べた。

「政府の成長促進姿勢が強まり、2023年になって景気が回復することで、パンデミック政策が逆戻りする可能性は低くなる」と、許氏は指摘。

一方で、「中国からの渡航に対する国際的な規制がなくなるまで、中国の国境の完全開放は遅れるだろう」とした。

(英語記事 China 2022 economic growth hit by zero-Covid policy

提供元:https://www.bbc.com/japanese/64313564


新着記事

»もっと見る