2023年2月8日(水)

BBC News

2023年1月22日

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米デラウェア州ウィルミントンにあるジョー・バイデン米大統領の自宅で20日、司法省の捜査員が13時間かけて政府文書がないか探したところ、新たに6点の機密指定文書が見つかったという。バイデン氏の顧問弁護士が21日、発表した。書類は、バイデン氏が上院議員だった当時と、バラク・オバマ政権で副大統領だった当時のものだという。

バイデン氏の私設顧問弁護士、ボブ・バウアー氏は声明で、バイデン氏は政府文書の発見について事態の早期解決に向けて当初から司法省と全面協力を約束しており、自宅すべてを司法省が速やかに捜索できるように自分たち弁護団が提案したと説明。それを受けて司法省は20日の「午前9時45分ごろから午後10時半ごろまでかけて、家の中の仕事用、生活用、保管用の空間すべてを調べた。司法省の同意をもとに、私設弁護団とホワイトハウス法律顧問の代表も立ち会った」という。

バウアー氏によると、「司法省は大統領の自宅のすべてを調べることができた。個人的な手書きのメモやファイル、書類、バインダー、記念品、やるべきことリスト、スケジュール、何十年もさかのぼるリマインダーなども調べた。司法省は、自分たちの捜査範囲だと思われる資料を押収し、その中には機密指定のある文書6点と関連資料も含まれていた。その一部は大統領が上院で議員だったころのもの、一部は副大統領の任期中のものだった。司法省はさらに点検するため、副大統領時代の手書きメモも押収した」。

ホワイトハウスのイアン・サムス報道官は声明で、バウアー弁護士による発表を繰り返した上で、「大統領の弁護団とホワイトハウスの法律顧問局は引き続き、司法省と特別検察官に協力を続け、この手続きが速やかに、かつ効率的に進むように手助けをしていく」と述べた。

この捜索に、バイデン大統領夫妻は立ち会わなかったという。大統領夫妻は、デラウェア州沿岸部に持つ別荘で週末を過ごしている。米紙ニューヨーク・タイムズによると、今月に入りすでに司法省はこの別荘も捜索したが、公文書は見つからなかったと、バイデン氏の弁護団は話している。

バイデン氏をめぐってはこれまでに、自宅や、ワシントンのシンクタンク「ペン・バイデン・センター」にあったかつての私的オフィスで、少なくとも合わせて約20の政府文書が見つかっている。なぜバイデン氏が政府文書を保管していたかは、明らかになっていない。

これらの文書はオバマ政権下で副大統領を務めていた時期のもの。最高レベルの「top secret(極秘)」に指定されているものもあったと、米CBSニュースは報じている。

大統領の弁護団によると、昨年11月2日にバイデン氏のスタッフがワシントンのシンクタンク「ペン・バイデン・センター」で10ファイル分の政府文書のを発見。同センターは、外交をテーマにしたペンシルヴェニア大学の機関で、バイデン氏はオバマ政権の副大統領として任期を終えた後、ここにオフィスを構えていた。昨年11月にバイデン氏のスタッフがこのオフィスを片付けていた際、バイデン氏が副大統領時代の機密文書を見つけ、司法省に連絡したという。

バイデン氏の自宅では12月20日と1月20日にも、数点の政府文書が見つかったと、弁護団は説明している。

バイデン大統領は、スタッフや弁護団が政府文書を見つけた時点で直ちに司法省と国立公文書館に連絡し、引き渡したと述べている。

アメリカでは大統領記録法に基づき、ホワイトハウスの記録は大統領の任期が終わり次第、国立公文書館に送付され、そこで保管されるのが決まりとなっている。

バイデン氏による公文書の取り扱いについては、司法省が任命したロバート・ハー特別検察官が捜査を進めている。

バイデン氏は2024年の大統領選で2期目を目指すかどうか、近く発表するものとみられている。それだけに、一連の公文書の発見は大統領にとって政治的な頭痛の種となっている。

バイデン氏のスタッフが最初に旧オフィスで公文書を発見したのが昨年11月の中間選挙の直前で、その公表が2カ月後の今月初めだったことから、バイデン政権の透明性についても厄介な疑問符がつく事態となっていると、BBCのアンソニー・ザーカー北米特派員は指摘する。

バイデン氏の弁護団やスタッフは、司法省の捜査に大統領が全面協力していると強調。バイデン氏自身も、自宅や旧オフィスに公文書があったことはうっかりミスだったに過ぎないとして、中間選挙前に機密文書発見を公表しなかったことについて「何も後悔していない」と述べた。

他方、司法省は、ドナルド・トランプ前大統領による公文書の取り扱いについても、ジャック・スミス検事を特別検察官に任命している。トランプ氏については、機密文書の持ち出しについて国立公文書館が司法省に捜査を依頼し、昨年8月に連邦捜査局(FBI)がフロリダ州にあるトランプ氏の私邸兼リゾート施設を強制捜査したところ、300以上の機密書類が見つかった。最高レベルの「極秘」指定のものもその中に含まれていた。トランプ氏は、一切の問題行動はなかったと主張。ホワイトハウスから自宅へ持ち込んだ政府文書はすべて、自ら機密指定を解除したもので、安全だとしている。

(英語記事 US files: Six more classified documents seized at Biden home

提供元:https://www.bbc.com/japanese/64363027


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