ピーター・ホスキンス、ビジネス記者
エジプト・スエズ運河で25日、船が座礁したと、同運河の通航サービス提供会社レス・エージェンシーズが発表した。2年前の大混乱の再来かとも危ぶまれたが、船はその後に離礁したという。
同社によると、座礁した船は「Xin Hai Tong 23」。タグボートによる離礁を試み、成功したという。
スエズ運河は、世界で最も通航量が多い水路の一つ。2年前には、大型コンテナ船「エヴァーギヴン」が座礁して動けなくなり、6日間にわたって通航が不能となった。
エジプト・スエズ運河庁は、BBCのコメントの求めにすぐには応じていない。
船舶の位置情報などをリアルタイムで提供するウェブサイト「マリン・トラフィック」によると、香港の旗を掲げている「Xin Hai Tong 23」は、スエズ運河の南端付近で、運河の東側に対して斜めになり、「指揮を受けていない」状態になっていたという。
また、同船をエジプトのタグボート3隻が取り囲んでいたという。
スエズ運河での事故
台湾の会社「エヴァーグリーン・マリン」が運航していた「エヴァーギヴン」は2021年3月、スエズ運河で座礁。数百隻の船を滞留させ、世界の貿易に混乱を引き起こした。
昨年には、石油タンカーがかじの故障でしばし座礁。タグボートが離礁させた。
今年3月には、同運河内でコンテナ船が故障し、小規模な遅れが生じた。
