
イギリスで先月、アイスホッケーのプロリーグの試合中に、選手が別の選手のスケート靴で首を切られて死亡した。警察は14日、過失致死の疑いで男性を逮捕した。
ノッティンガム・パンサーズのアダム・ジョンソン選手(29)は先月28日、シェフィールド・スティーラーズとの試合中、首にスケート靴が当たった。
病院に運ばれたが、死亡が確認された。パンサーズは「不慮の事故」だとした。
サウス・ヨークシャー警察は、検視の結果、死因は首の損傷だったと発表。14日に男性を過失致死容疑で逮捕し、勾留しているとした。容疑者の身元は明らかにしなかった。
また、チームの地元やアイスホッケーのファンらに衝撃が広がっているとし、「捜査を妨げるような発言や憶測」は控えるよう求めた。
プロポーズを前に
死亡したジョンソン選手は米ミネソタ州出身。おばのカリ・ジョンソンさんが同州の放送局KSTP-TVに語ったところでは、近くパートナーのライアン・ウルフさんにプロポーズする予定だったという。
「彼女に(結婚を)申し込まないうちに、こんなことになってしまった」
ジョンソン選手はかつて、北米のプロリーグ、ナショナル・ホッケー・リーグ(NHL)のピッツバーグ・ペンギンズでプレーした。
2020~21年シーズンはスウェーデン・ホッケー・リーグ(SHL)に移籍。その後、NHLの下部組織にあたるアメリカン・ホッケー・リーグで活躍した。
さらにドイツのアウクスブルガー・パンサーでプレーし、今年8月にイギリスのエリート・アイスホッケー・リーグ(EIHL)のノッティンガム・パンサーズに移っていた。
検視官のタニカ・ローデンさんは、同様の死亡を防ぐため、アイスホッケーでは首を保護する器具(ネックガード)の着用を義務付けるよう求めた。
EIHLはネックガードについて、着用を強制はしないが「強く奨励する」とした。
イングランドでEIHLより下部のアイスホッケーを統括するイングリッシュ・アイスホッケー・アソシエーションは、2024年以降はネックガードの着用を義務付けると発表している。