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BBC News

2023年11月17日

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イギリスのデイヴィッド・キャメロン新外相が16日、初の外遊先としてウクライナを訪問し、首都キーウでウォロディミル・ゼレンスキー大統領と会談した。

キャメロン外相はウクライナへの支援を強調し、「どれだけ長くなろうと(中略)倫理的、外交的、そして何よりも軍事的支援(中略)」を続けると約束した。

ゼレンスキー大統領は、キャメロン氏の外相就任を祝福し、イギリスの継続的な支援に感謝した。

2010年から2016年までイギリス首相を務めていたキャメロン氏は今月13日、リシ・スーナク首相の内閣改造に伴い、外相として7年ぶりに政界に復帰した。

ゼレンスキー氏は、中東情勢に言及し、「世界中がウクライナの戦場の状況以外にも注目している今、優先事項が分散することは助けにならない」と話した。

そのうえで、「我々はイギリスからウクライナへの惜しみない支援に感謝している。イギリスがウクライナ市民を受け入れてくれていることに感謝している。あなたがウクライナに来てくれてうれしい」と述べた。

ゼレンスキー氏はソーシャルメディアに短い動画を投稿。その中でキャメロン氏は、「(ウクライナを)最初の訪問先にしたかった」と話している。

「この場で申し上げたいのは、我々は今年と来年だけでなく、どれだけ長くなろうと、あなた方が必要とする道徳的、外交的、経済的、そして何よりも軍事的支援を続けるということだ」と、キャメロン氏は発言。

「ボリス・ジョンソン(元英首相)とは40年来の知り合いで、いくつかの相違はあったものの、ウクライナへの支援は彼の政権が行った最善の行いだ」と続けた。

ウクライナ外務省によると、ゼレンスキー氏とキャメロン氏は兵器、武器製造、黒海における安全保障について協議した。

会談後に発表した声明でキャメロン氏は、「冬が迫る中、我々はプーチンの不法な侵略に抵抗するウクライナの人々の味方であり続ける。ウクライナの人々はこの3カ月で、黒海でロシア軍を押し戻し、ウクライナ経済と世界の食料供給にとって重要な海の貿易回廊を開いた」と述べた。

キャメロン氏の訪問直前の15日、ウクライナのアンドリー・イェルマク大統領首席補佐官は、ロシア軍が占領してきた南部ヘルソン州のドニプロ川東岸にウクライナ軍が足場を築いたと、米シンクタンクに説明した。

アメリカの専門家らは、ドニプロ川から2キロメートル、ヘルソン市から30キロメートルの位置にあるクリンキー村で、ウクライナ軍がわずかに前進したと分析していた。

一方、ロシア側も15日、ウクライナ軍の「小グループ」が東岸のクリンキー村に拠点を構えたと認めた。

2022年2月のロシアによる全面侵攻開始以降、イギリスはウクライナに数十億ポンド相当の軍事支援を行っている。

主力戦車である「チャレンジャー2」や長距離ミサイルを供与しているほか、イギリス国内でイギリス軍によるウクライナ兵の訓練も行っている。

(英語記事 Cameron makes first official visit to Ukraine

提供元:https://www.bbc.com/japanese/67447272


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