
日本で大きな影響力をもつ仏教団体、創価学会の元会長の池田大作氏が死去した。95歳だった。
池田氏は数十年にわたり、創価学会の国際的な布教に取り組んだ。与党・自民党との関係も築いた。
創価学会のウェブサイトに掲載された声明によると、池田氏は15日夜、東京・新宿区の自宅で老衰のため死去した。
創価学会は世界で1200万人の会員がいるとされる。有名人とのつながりで知られ、ハリウッドスターの英俳優オーランド・ブルーム氏、米ジャズ音楽家のハービー・ハンコック氏、イタリアの元サッカー選手ロベルト・バッジョ氏なども会員。
岸田文雄首相は18日、池田氏について、「国内外で、平和、文化、教育の推進などに尽力し、重要な役割を果たされ」たとX(旧ツイッター)に投稿した。
公明党を結成
池田氏は1960年に創価学会の第3代会長に就任。1975年に創価学会インタナショナル(SGI)を設立し、創価学会を世界に広めた。
世界各地を訪れ、中国の周恩来首相(当時)やソヴィエト連邦のミハイル・ゴルバチョフ大統領(同)ら世界の指導者たちと会談した。
創価学会はウェブサイトで、池田氏の「指揮のもと、学会は革新と拡大の時代を迎え、世界を舞台とした文化・教育活動を伸展」させたとしている。
創価学会は、個人の向上と内面の変革を重視する日蓮の仏法を信奉する。ウェブサイトでは、さまざまな悩みや困難を克服していく力が自らにそなわっているという確信こそ、仏法の神髄だとしている。
池田氏は1964年に政党の公明党を結成した。同党は現在、自民党と連立与党を組んでいる。衆院(465議席)の議席は32。