2023年11月28日(火)

BBC News

2023年11月20日

»著者プロフィール

イエメンの武装組織フーシ派は19日、紅海で貨物船を拿捕(だほ)したと発表した。イスラエルの船だと主張しているが、日本政府は20日午前、日本郵船が運航する自動車運搬船が拿捕されたと明らかにし、このような行為を「断固非難する」とした。

松野博一官房長官は記者会見で、船員に日本人は含まれていないと説明。「国交省、外務省等の関係省庁が情報収集を進めつつ、関係国と連携しながら当該船舶及び船員の早期解放のため取り組んでいる」と話した。

日本郵船も20日、英ギャラクシー・マリタイムから借り入れた自動車専用船「ギャラクシー・リーダー」が19日にイエメン沖で拿捕されたとの報告を受けたと発表。対策本部を立ち上げ、情報収集に当たっているとした。

この貨物船には、ブルガリア人やフィリピン人ら船員22人が乗っているとみられている。

フーシ派の報道官ヤフヤ・アル・サレア氏は、この船はイスラエルのもので、イエメンの港にえい航したとしている。フーシ派はイランの支援を受けている。

これに対しイスラエルは、船は自国のものではなく、船員にもイスラエル人はいないとしている。ベンヤミン・ネタニヤフ首相は、「イランの新たなテロ行為」だと指摘した。

フーシ派はかねて、イスラエルとパレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスとの戦争をめぐり、イスラエルの船をハイジャックすると脅していた。

ハマスは10月7日にイスラエルを襲撃。イスラエルによると、1200人が殺害され、240人以上が人質として連れ去られた。イスラエルはその後、空爆と地上部隊を使い、ハマスを排除するための大規模な軍事作戦を展開している。

ハマスが運営するガザ地区の保健省は、今回のイスラエルの軍事作戦でこれまでに1万2300人が殺されたとしている。また、2000人以上がなおがれきの下に埋まっている恐れがあるという。

フーシ派は、イスラエルの報復攻撃が始まってすぐに、イスラエルに向けてミサイルやドローン(無人機)による攻撃を行っている。

アメリカはこの時、フーシ派のミサイルやドローンは全て紅海にいる米海軍の軍艦によって撃墜されたと発表した。

<関連記事>

イスラエル国防軍は、貨物船をめぐる今回の動きについて、「世界的な影響を及ぼす非常に深刻な出来事」だと述べた。

同軍によると、この貨物船はトルコからインドに向かう途中で、紅海でイエメン近海を航行していて拿捕されたという。

イスラエルは貨物船とのつながりはないとしているが、未確認の報道では、イスラエル人がオーナーである可能性があるとしている。

ネタニヤフ首相は19日、ソーシャルメディアに投稿した声明で、イスラエルは「国際的な船舶に対するイランの攻撃を強く非難する」と述べた。

ネタニヤフ氏によると、拿捕された貨物船には「ウクライナ、ブルガリア、フィリピン、メキシコなどさまざまな国籍の船員25人」が乗っているという。

イランのホセイン・アミール・アブドラヒアン外相は先に、「イラン政府と協力する抵抗組織」がイスラエルとその支援者に「賢く圧力を与えている」と述べていた。

また、アメリカ政府高官は今月初め、フーシ派がイエメン沿岸で米軍のドローンを撃墜したと述べている。

フーシ派は2014年以来、サウジアラビアが支援するイエメン政府と、長期化した内戦を戦っている。

(英語記事 Yemen's Houthi rebels seize cargo ship in Red Sea/Japan condemns Houthi rebels over ship hijack

提供元:https://www.bbc.com/japanese/67471038


新着記事

»もっと見る