2024年7月18日(木)

BBC News

2024年6月25日

マット・マーフィー、BBCニュース

ロシアは24日、同国が占拠するウクライナ南部クリミア半島のセヴァストポリで前日にウクライナによるミサイル攻撃があり、子ども2人を含む4人が殺害されたことについて、アメリカを非難し、必ずや「結果」が伴うと強調した。

23日のミサイル攻撃では、破片が近くの海岸に飛び、負傷者も約150人に上った。

ロシア国防省は、ウクライナが使用したミサイルはアメリカが供与した陸軍戦術ミサイルシステム(ATACMS)で、米専門技術者がプログラムしたものだと主張した。

ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、この攻撃を「野蛮」と表現。アメリカが「ロシアの子どもたちを殺した」と非難した。

また、ウクライナに武器を供給している国は標的にすると、ウラジーミル・プーチン大統領が最近宣言したことを強調した。

ロシアは23日の攻撃について、ウクライナ軍がクラスター弾搭載のミサイル5発を発射し、ロシアはクリミアの防空施設でこれを迎撃したと説明。その際、破片が落下したとした。

ロシア国営テレビが放映した映像では、セヴァストポリ市近郊のウチュクエフカ地区の海岸で、人々が落下物から逃げ惑い、複数の負傷者がリクライニングチェアに乗せられて運ばれるなど、混乱が起きていたことがわかる。

ウクライナへの武器供与をめぐり

ロシア国防省は23日、すべてのATACMSミサイルはアメリカの専門技術者がプログラムし、アメリカの衛星が誘導していると主張した。

ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外相は24日、ベラルーシの首都ミンスクでの会議で、この主張を繰り返し、ATACMSは「衛星も含めた米軍の直接関与なしに使うことはできない」と述べた。

アメリカは1年以上前から、ATACMSミサイルをウクライナに供給している。製造する米ロッキード・マーティンによると、最大300キロ離れた標的を攻撃できるという。

クリミアは、ロシアが2014年に不法に併合。ごくわずかな国しか、ロシア領と認めていない。アメリカは、自国が供与する武器でロシア領を攻撃するのを控えるようウクライナに要求しているが、クリミアへの攻撃はこの要求に該当しない。

米国家安全保障会議の報道官は「ウクライナが独自に攻撃目標を決定し、独自に軍事作戦を実施している」とBBCに説明した。

しかし、ロシア大統領府のペスコフ報道官は24日、「アメリカの直接関与によってロシアの民間人が殺害された。その結果は必ず伴う」、「それがどういものかは時間が示すだろう」と、モスクワで記者団に述べた。

ロシア外務省は24日、アメリカのリン・トレイシー駐ロシア大使を呼び出した。ロシアのラヴロフ外相は、前日の攻撃にアメリカが関与したのは「疑いない」と主張した。

ロシアは、ウクライナに武器を供給している国々に対し、合法的な軍事目標になると繰り返し脅している。

プーチン大統領は今月、各国の通信社記者らとの会合で、ウクライナに武器を送っている国々を標的にすると宣言。「ロシアの領土を攻撃し問題を起こすために、紛争地帯にそうした武器を供給できると考える者がいるのなら、その国々の重要施設を攻撃できる地域に同等の武器を供給する権利が、我々にもあるのではないか」と述べた。

そして、「つまり、対応が非対称になり得る。これについては検討する」と付け加えた。

ウクライナ側は今回の攻撃について、クリミアは正当な標的だと主張している。

ウォロディミル・ゼレンスキー大統領の最側近のミハイロ・ポドリャク氏は、クリミア半島が事実上「大規模な駐屯地」になっていると説明。「直接的な軍事目標が何百もあり、ロシアはそれを皮肉にも自分たちの民間人で隠そうとしている」と述べた。

国連のウクライナ人権監視団は、ロシアが2022年2月にウクライナに侵攻して以降、少なくとも1万人の民間人が殺害されたと発表した。当局は、実際の人数ははるかに多いだろうとしている。

(英語記事 Russia blames US for Crimea deaths and vows response

提供元:https://www.bbc.com/japanese/articles/c72222e3rk5o


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