東欧ベラルーシで26日、大統領選挙が行われ、現職のアレクサンドル・ルカシェンコ大統領が勝利し、7選が決まった。
かつて「欧州最後の独裁者」とも呼ばれたルカシェンコ氏は、30年以上、同国で政権を維持している。
ロイター通信によると、ルカシェンコ氏は出口調査で88%近い票を獲得した。
大統領選にはルカシェンコ氏のほかに4人が出馬したが、いずれも政権寄りの候補で、有力な対立候補はいなかった。
2020年の前回選挙では、ルカシェンコ氏に票を盗まれたと非難する抗議者たちに対して残忍な弾圧が行われた。
その結果、反体制派の多くは投獄されるか、国外に亡命している。
西側諸国はこの選挙を茶番劇と切り捨てており、今回の選挙も「でっちあげ」だと述べている。
ルカシェンコ氏はこの日、投票がまだ続く最中に、4時間半にわたる異例の記者会見を実施。その様子はテレビで生中継された。
BBCのスティーヴ・ローゼンバーグ・ロシア編集長が「主要な対立候補が収監されているか亡命しているなか、どうしたらこれを民主主義的な選挙と呼べるのか」と質問したところ、ルカシェンコ氏は、「投獄されている人も亡命している人もいる(中略)誰もが選択する権利を持っている。それが民主主義だ」と答えた。
ローゼンバーグ編集長はさらに、最近の「ベラルーシの国民は自由に発言できるべきだ」「人々の口を閉ざしてはいけない」というルカシェンコ氏の発言に言及し、「ではなぜ反体制派を釈放しないのか」と質問した。
ルカシェンコ氏はこれに、「刑務所は口を開きすぎて法律を破った人のためにある」のだと回答した。