
南米ヴェネズエラ政府は1月31日、拘束していたアメリカ人6人を解放した。これに先立ちニコラス・マドゥロ大統領は同日、ドナルド・トランプ米大統領の特使と首都カラカスの大統領官邸で会談した。
トランプ氏とリチャード・グレネル特使がソーシャルメディアで、6人の解放を発表した。
グレネル特使は、解放された6人と対面した様子の動画や6人と機内で撮影した写真をソーシャルメディアに投稿し、6人がトランプ大統領に電話で感謝したと説明した。
これに先立ちホワイトハウスはヴェネズエラ政府に、「アメリカ人の人質」の解放と、アメリカ政府が強制送還するヴェネズエラ人犯罪者を受け入れるよう要求。応じなければ報復すると圧力をかけていた。
グレネル特使は解放された6人の名前を明らかにしていない。6人はヴェネズエラの刑務所が受刑者に着せる水色の衣服を着た状態で撮影されている。
グレネル特使はソーシャルメディア「X」に、「離陸した。アメリカ市民6人と帰国している最中だ」、「(6人はトランプ氏と)話したばかりで、ひっきりなしに感謝していた」と書いた。
トランプ氏は、グレネル特使が「ヴェネズエラから人質6人」を連れ戻しているのだと投稿した。
ヴェネズエラの国営メディアは、特使との協議は礼儀正しいものだったと伝えた。
ヴェネズエラ政府は今年1月、アメリカ国籍者を含む「雇い兵」集団を拘束したと発表していた。
マドゥロ大統領は1月10日、3期目に就任。昨年7月の大統領選で3選を果たしたと選管が発表したものの、野党は不正集計だと反発し、アメリカを含む国際社会の大多数はマドゥロ氏の再選を認めていない。
ホワイトハウスのキャロライン・レヴィット大統領報道官は31日、グレネル特使の訪問は、マドゥロ氏をヴェネズエラの正当な指導者とアメリカ政府が認めたということではないと説明していた。
(英語記事 Venezuela frees six US men after Trump envoy meets Maduro)