21日に死去したキリスト教カトリック教会の教皇フランシスコ(88)の葬儀ミサが26日午前、ヴァチカン市国の聖ペトロ広場で執り行われた。多数の国・地域の元首や首脳、王族、宗教指導者のほか、聖職者や一般参列者が集まり、平和を求め、しいたげられた人々の尊厳尊重を説き続けた教皇を追悼した。教皇庁によると、広場とその周辺やローマ市内の通りに集まった人数は、計約40万人という。
葬儀ミサの後、教皇の棺(ひつぎ)はヴァチカンを離れ、教皇の生前の希望通り、ローマ市内のサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂に運ばれ、同日午後3時過ぎに非公開の儀式で埋葬された。歴代教皇はヴァチカン内に埋葬されるのがここ100年来のならわしだったが、教皇フランシスコはローマの玄関口「ローマ・テルミニ駅」に近い、にぎやかで庶民的な地区にあるこの大聖堂を、自分の墓所に選んでいた
ヴァチカンの壮大な舞台を背景に行われた、謙虚を重視した教皇の人柄をしのぶ葬儀について、BBCのアリーム・マクブール宗教編集長が報告する。