
キリスト教カトリック教会のローマ教皇庁(ヴァチカン)は28日、次の教皇を選出するための会議を5月7日に開始すると発表した。
非公開で行われる教皇選挙会議(コンクラーヴェ)はシスティーナ礼拝堂で行われ、世界各地から集まったカトリック教会の最高役職である枢機卿135人が参加する予定。
教皇フランシスコは4月22日、復活祭(イースター)の翌日に死去した。88歳だった。教皇フランシスコの葬儀は26日に行われた。
次の教皇を選出するのにどれくらいの時間がかかるかは不明だが、2005年と2013年に行われたコンクラーヴェはいずれもわずか2日間で終了した。
ヴァチカンのマッテオ・ブルーニ広報局長は、コンクラーヴェではまず、枢機卿らが聖ペトロ大聖堂で厳粛なミサに参加し、その後、投票資格のある枢機卿がシスティーナ礼拝堂に集まり、秘密投票を行うと述べた。
枢機卿らはシスティーナ礼拝堂に入ると、新しい教皇が選出されるまで外部との連絡を絶たなければならない。
新しい教皇を選出するには3分の2以上の多数票が必要なため、選出に時間がかかることもある。
初日の午後に投票が1回行われ、その後は毎日最大4回の投票が行われる。
各枢機卿は、ラテン語で「私は最高司祭にこの人物を選出します」と書かれたなシンプルな紙に、自分が選んだ候補者の名前を記入して投票する。
会議が3日目を迎えても決定に至らない場合、枢機卿たちは祈りの日を設けることがある。
システィーナ礼拝堂の外では、煙突からの煙に世界中が注目する。
煙が黒ければ、再度投票が行われる。白い煙が上がれば、新しい教皇が選出されたことを意味する。
聖ペトロ広場で行われた26日の葬儀ミサには、世界各地の政治家や王族らが参加。広場とその周辺やローマ市内の通りには、計約40万人が集まったとされる。
ミサでは、聖歌が巨大なスピーカーから流れるなか、枢機卿団を率いるジョヴァンニ・バティスタ・レ首席枢機卿(91)が、亡き教皇の業績をたどる説教を行った。
式典の後には、霊きゅう車に改造された白い「ポープ・モービル」に教皇の棺(ひつぎ)が載せられ、ローマの街並みを通過。サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂へと運ばれた。当局によると、14万人が通りで見送った。
27日には教皇フランシスコの墓の画像が公開された。写真では、スポットライトで照らされた十字架の下に、ラテン語で教皇名「FRANCISCVS」と刻まれた墓石の上に1輪の白いバラが置かれていた。
(英語記事 Conclave to elect new pope to begin on 7 May, Vatican says