2025年5月23日(金)

BBC News

2025年5月1日

米移民関税捜査局(ICE)に拘束されていた米コロンビア大学の男子学生モフセン・マフダウィさんが4月30日、ヴァーモント州の拘束施設から釈放された。

アメリカ永住権(グリーンカード)をもつマフダウィさんは4月14日、ヴァーモント州コルチェスターで、市民権申請のための面接に出向いたところを連行された。

マフダウィさんはイスラエルのガザ攻撃をめぐり、ニューヨークのコロンビア大学で昨年、パレスチナ支持のデモを主催した。マフダウィさんは拘束の前日に、面接が仕組まれたものかもしれないと、米メディアに語っていた。

マフダウィさんの弁護団は、不法な拘束だとして裁判所に釈放を申し立てていた。

ルナ・ドルービ弁護士は、マフダウィさんの拘束は「パレスチナ人のための支援活動に対する直接的な報復であり、彼(マフダウィさん)がパレスチナ人としてのアイデンティティーを持っていることが理由だ」と主張した。

政府は、マフダウィさんが外交政策を損なっていると主張している。

ヴァーモント州のジェフリー・クロフォード判事は30日、マフダウィさんの拘束に異議を唱える人身保護請求について裁判所が判断を示すまで、マフダウィさんを釈放するよう命じた。マフダウィさんを弁護する、アメリカの権利団体「アメリカ自由人権協会(ACLU)」が声明で発表した。

政府側の弁護士は、釈放を7日間先延ばしにするよう求めたが、クロフォード判事はこれを退けた。

ドルービ弁護士は声明で、マフダウィさんに対する訴えは「根拠がなく」、「合衆国憲法に対する恥辱」だと指摘。マフダウィさんが釈放されたことに「一安心している」とし、「モフセンが永久に自由になるまで闘い続ける」と誓った。

釈放されたマフダウィさんは、集まった支援者らに対し、両手でピースサインをつくり、笑顔で応えた。

そして、「トランプ大統領とその閣僚たちへ。私はあなたたちを恐れない」と述べた。

また、自分が声を張り上げて「戦争にノーと、平和にイエスと言ったから」拘束されたとした。

提供元:https://www.bbc.com/japanese/articles/crld76gnkd6o


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