2025年6月22日(日)

BBC News

2025年6月3日

ソウルの投票所では有権者らが次々と票を投じた(3日)

韓国の大統領選挙の投票が3日朝から全国で一斉に進められ、同日午後8時(日本時間同)に締め切られた。すぐに開票が始まり、深夜にも大勢が判明する見通し。昨年12月に「非常戒厳」を出して弾劾・罷免された尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の後任が決まる。

有権者は約4440万人。韓国メディアによると、投票率は79.4%で、大統領選としては1997年以降で最高となった。

韓国大手メディアのKBS、MBC、SBSが投票締め切り直後に発表した共同出口調査の結果では、最大野党「共に民主党」前代表の李在明(イ・ジェミョン)候補の勝利が予想されている。

李候補の得票率は51.7%、尹政権で雇用労働相を務めた与党「国民の力」の金文洙(キム・ムンス)候補は39.3%という調査結果となっている。

少数政党「改革新党」議員の李俊錫(イ・ジュンソク)候補は7.7%と予測されている。

テレビ局JTBCの出口調査でも、李候補は得票率50.6%で当選が予想されている。金候補は39.4%となっている。

新たな大統領は、中央選管が当選を確定させた直後に就任する。通常は60日間の政権移行期間があるが、今回は前大統領の罷免を受けた選挙のため例外となる。就任式は4日、ソウルの国会内で開かれる予定で、規模は通例より縮小されるとみられている。

韓国大統領選の投票率の過去最高は1987年の89.2%で、1992年は81.9%、1997年は80.7%と下落が続いた。前回(2022年)と前々回(2017年)はともに約77%だった。

新大統領は、分断が深まる国内情勢や、アメリカの関税に対する不安、ドナルド・トランプ米政権との予測不可能な同盟関係に対応することになる。

今回の大統領選は、尹前大統領が昨年末に非常戒厳を出し、国内の分断と抗議デモ、政治的混乱を招いたことに端を発している。

尹氏は昨年12月3日に非常戒厳を宣布し、約6時間後に国会の要求に従って解除した。野党はこれを「内乱行為」に当たると非難。尹氏は同月14日、国会で弾劾訴追された

弾劾の妥当性を審理していた韓国の憲法裁判所は今年4月4日、裁判官の全員一致で妥当と判断し、尹氏を罷免する決定を言い渡した。尹氏は直ちに失職し、60日以内の大統領選実施が決まった。

(英語記事 LIVE:Polls close in South Korea's first election since failed martial law bid

提供元:https://www.bbc.com/japanese/articles/cj934jkdj72o


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