イギリス政府は2日、新たな防衛計画を発表した。このたび公表された「戦略的防衛見直し(SDR)」に基づいたもので、キア・スターマー首相は、この見直しによって、イギリスが「戦闘準備が整った、装甲を装着した国家」になると述べた。
スターマー首相はこの日、スコットランド・グラスゴーで行われた記者会見で、「私が望んでいるのは、国家が直面するリスクに私たちの能力を一致させる計画によって、新たな脅威と新たな不安定性に対応することだ」と説明した。
SDRによると、イギリス軍には現在、ロシアや中国のような相手と戦える装備がなく、同時に軍は兵器の備蓄不足、人員の確保難、士気の低下といった問題を抱えている。
その上で、12隻の原子力潜水艦の新造のほか、6カ所の軍需工場の新設、人工知能(AI)のような技術の導入などを提言している。
イギリス政府はすでに、国防費を2027年までに国内総生産(GDP)比で2.5%に引きき上げるとしている。しかしスターマー首相は今回、議会の今会期中に3%まで引き上げたいとの抱負を示した。
一方、野党からは、資金や規模に関する批判が出ている。
クリス・メイソン政治編集長が報告する。